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気象予報AIはスパコンの天気予報より優秀? Google関連会社の10日間予報が精度とスピードで圧倒
天気予報は、20世紀半ばにコンピューターによる「数値天気予報」が取り入れられて以来、コンピューターの性能向上とともに発展していきました。
天気は、大気の状態の結果として現れます。大気の状態は気温、気圧、風速、風向、湿度などの数値で表すことができ、これらは流体力学などの物理法則に基づいて時間とともに変化します。なので、観測したデータを物理方程式に入れて時間を未来に設定して計算すれば、未来の大気状態が現れるはずです。これが「数値天気予報」です。
コンピューターの発明前は、この数値計算を手計算で行っていました。イギリスのルイス・フライ・リチャードソンは1920年頃、世界初の数値天気予報に挑戦しました。ヨーロッパをおよそ200キロメートル間隔の格子に分割して、それぞれの地点の大気の状態の数値データを使って1910年5月20日午前4時から6時間後の大気の状態を予測しました。
けれど、計算に1カ月以上かかったにもかかわらず、結果は「ヨーロッパの大気圧は6時間で145ヘクトパスカル変化する」という非現実的(※)なもので、試みは失敗に終わりました。
※たとえば、日本の平均気圧は約1013ヘクトパスカル、日本に上陸した過去最大級の台風である伊勢湾台風(1959年)の最低気圧が約895ヘクトパスカル。
リチャードソンは、後に「6万4千人が大きなホールに集まり、一人の指揮者の元で整然と計算を行えば、実際の時間の進行と同程度の速さで予測計算を実行できる」と語りました。この言葉は、数値天気予報の未来を信じる人たちに「リチャードソンの夢」と呼ばれ、語り継がれています。
気象庁は1959年から数値天気予報を開始
コンピューターは第2次世界大戦中に開発が進みましたが、軍事機密だったため公表されませんでした。そこで46年に発表されたアメリカのENIACが、世界初の汎用電子式コンピューターと記録されています。ENIACでは性能を確かめるために、早速「数値天気予報」の実験が行われました。企画したのは「現代型コンピューターの父」である数学者のフォン・ノイマンです。世界初のコンピューターによる数値天気予報は、50年に見事成功しました。
50年代は、各国で急速にコンピューターによる数値天気予報の導入が進みました。54年に世界で初めてスウェーデンで業務として数値天気予報が行われると、55年にはアメリカ、59年には日本と旧ソ連でも始まりました。
このとき気象庁で使用したIBM704は、日本の官公庁に初めて導入された大型汎用電子式コンピューターです。59年の日本気象学会では「人間が卓上計算機を使うと63日9時間48分44秒かかる数値計算は、IBM704ならば2分22秒でできる推定だ。とすれば、48時間予報は2時間7分50秒で計算できる」との報告がありました。
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