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死の間際の「走馬灯」は実在する? 世界初の脳波詳細記録と臨死体験の研究史
偶然に記録された「脳が死を迎える15分間の活動記録」を分析したところ、死の前後の30秒間にガンマ波のパターンが検出されました。これは知覚や意識に関連付けられている脳波で、夢を見たり記憶を呼び起こしたりする時に出るとされており、脳が高度な認識作業を行っていることを示唆します。特筆すべきことは、ガンマ波のパターンが心停止後も続いていたことで、論文では「命が終わるのは心臓が止まった時か、脳が機能しなくなった時か」とも問いかけます。心停止によって脳への血流が途絶えても、脳はしばらく活動していることが示されたからです。
もっとも、研究チームは、1つの症例のみでは走馬灯体験や脳の活動の有無は断言できないと慎重な姿勢を取っています。男性は大脳ニューロンの過剰な電気的興奮に由来するてんかん発作を患っており、脳に出血と腫れもあったため、一般的な状況とは言い難いからです。
さらに、側頭葉てんかんの場合、発作の前兆として、走馬灯体験と非常によく似た感覚──幻覚、自分を外部から見ている感じ、フラッシュバック、時間の歪みが現れる場合があることが知られています。
研究チームは論文発表のために似たような事例を探しましたが、見つかりませんでした。ただし動物では、2013年に健康なラットを使ったアメリカのグループによる実験で、心臓が止まってから30秒間、ガンマ波を観測した報告があります。
ゼマール博士は、「臨死体験には神秘的で精神的な要素があるが、こうした発見こそ科学者が追い求めているものだ」と語り、「この研究は、あなたの大切な人が目を瞑り、この世を去ろうとしていたとしても、その脳は人生で一番幸せな場面を振り返っているのかもしれないことも示唆しています」と添えました。走馬灯体験を確認する研究は始まったばかりですが、博士のこの言葉に気持ちが救われる人は多いでしょう。
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