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ロボット×AIの領域がブルーオーシャンである理由
ロボット業界の現状は、スマートフォンが登場したころと少し似ているかもしれない。iPhoneが日本で発売された際に「思ったほど脅威ではない」という日本メーカーの幹部の意見をよく耳にしたものだ。
スマホは、携帯電話だが音楽も楽しめる。ところが発売当初、音楽プレーヤーの専用機と比べると、音質などの性能は大きく劣った。カメラもそうだ。カメラメーカーからすれば、スマホのカメラはおもちゃのようなもの。カメラメーカーの市場シェアを脅かすようなレベルではなかった。
音楽プレーヤーやカメラなどの専用機に比べれば、スマホの性能はいまだに限定的かもしれない。しかし「まあよかろう」のレベルに達しているのは間違いない。しかもスマホでは、そのほかにもいろいろな機能が搭載されている。そのおかげでスマホは売れに売れ、その市場規模は、幾つかの専用機市場を合わせてものよりも大きなものになっている。
日本の専用機メーカーがたかをくくって様子見している間に、スマホ市場は海外メーカーの間で領地分配が行われた。ハードウエアでは韓国、中国メーカーが大躍進し、ソフトウエアではGoogle、ハード、ソフト一体型ではAppleが圧倒的な強さと影響力を手にした。
安価で汎用性の高いロボットの市場はどの程度の規模になるのだろうか。今はまだ全貌がつかめないが、急成長する可能性は否定できない。新たに誕生する市場で、圧倒的な強さと影響力を手にするのは誰になるのだろうか。
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