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「バカにされよう。主流はこっちだ」デジハリ杉山学長が考えるAI時代の教育とは
適当に大人に合わせて心の中で「あいつらの方が分かっていない。今にオレの時代になる」と思うような子たちも大勢来るのですが、「自分がダメなんじゃないか」「自分がおかしいんじゃないか」と思ってきた。そういう子にうちの大学で何人も会えるようになりました。
──悲しい話ですね。
杉山 そうなんです。変わってるからと主流からつまはじきにされてきたから、うちの大学にたどり着いたんだと思います。でもわれわれからすれば、こっちが主流になって、そっちを選んだらほぼ消えてなくなるんだけど(笑)。
そういうこともあって、2016年に「バカにされよう。世界を変えよう。」というキャンペーンを打ったんです。でもこのキャッチはほとんど高校生には届きませんでした。しかし強烈な社会人院生がいっぱい入って来てくれたので、キャンペーンは失敗ではなかったのですが、高校生にこそこのメッセージを伝えたかった。
──やはり高校生ではまだ「変わっていてもいいんだ」とは思えないのかも知れませんね。そういう自己否定に入った子供たちを救うのには何をすればいいんでしょうか?
杉山 分かったことは、「君たちは間違ってない」と言ってあげる大人が目の前にいるだけでも、だいぶ勇気付くということです。さらにうちの大学にくれば、自分はずっと否定され続けてきたのに、同じような人がたくさんいる。「オレは一人じゃないんだ」と安心する。
なおかつ、そうした人たちの間に、すごい仕事をしている人たちが、いっぱいいる。
──勇気を与え、安心させ、そして希望を与えることができるわけですね。
杉山 そうなんです。おかげさまで社会人へ先に教えていた実績があるので、出来たばかりの大学なんだけど、変わっててもこんなにすごいことになったよという先輩たちをたくさん見せてあげることができました。
よく彼らに言うんだけど、「君たちが思っているほど大人はちゃんとしてなくて、相当自分勝手に生きている。しかも自分勝手に生きている人のほうが楽しそうで、さらにお金も稼げている」そんな話をするんです。
おかげさまで大学の1期生、2期生辺りがすでに業界で良い仕事をやってくれていて、彼らから求人も頂くようになっています。この3月で10期生が卒業します。
──卒業生って、どんな仕事についているんですか?
杉山 CGで言えば、ハリウッド映画を作っている主なVFXスタジオにはほぼ卒業生がいます。枚挙に暇がない状態です。アメリカのIndustrial Light & Magicでスターウォーズ作っている人や、イギリスのDouble Negativeでハリーポッターを作っている人、WETAやディズニーやピクサーにも卒業生がいます。
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