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LINEチャット対応でデータを蓄積、トランスコスモスのAI戦略
動きの速いデジタルマーケティング企業は、トランスコスモス同様、AIの進化を受けた全自動チャットボットの可能性に気づいている。サイバーエージェントは7月1日に、チャットボットを專門とする子会社、株式会社AIメッセンジャーを設立。沖縄にチャットセンターも設立した。有人によるチャット対応でデータを集めて、チャットボットのAIを進化させるつもりだろう。狙いは、トランスコスモスと同じだ。
【参考記事】人工知能、「予測」を制する者が世界を制す
トランスコスモスには有人対応のデータの蓄積があり、AI時代に向けて非常に有利な立ち位置にいるとも言えるが、一方でコールセンターが主要事業の同社にとって、有人対応をチャットボットに移行させることは、自ら自分の首を絞める行為でもある。
カギは有人段階でのデータ集め
「少し前までは、チャットボットによってわれわれのコールセンター業務が大打撃を受けるのではないかという懸念の方が強かった。でも專門の子会社を設立した辺りから、社内のムードが一変。今は座して死を待つより、ファーストムーバー・アドバンテージを取っていきたいという思いが強くなっています」と貝塚氏は言う。「結構、本気です。トランスコスモスは変化に強い会社。これまでも何度もパラダイムシフトを乗り越えてきた。今回もピンチをチャンスと捉えて、大きく羽ばたくつもりです」。
人工知能の急激な進化は、間違いなく大きなパラダイムシフト。マーケティング、物販の世界は、チャットボットという人工知能が先頭に立って、業界の勢力図を塗り替えていこうとしている。勝敗を決めるのは、人工知能を賢くするためのデータを持っているかどうか。有人対応というアナログな手法でデータを集め始めたところが、後に大きく飛躍することになる。勝負の分かれ目は、今だ。
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