「化粧品や性玩具」の小包が爆発、欧州を震撼させる連続事件の実態...ロシア関与の疑いが浮上
機密情報のため匿名を条件に語ったEUの安全保障当局者2人によれば、ポーランドの工作組織は典型的なロシアの諜報機関の手法だったという。工作員は、計画を実行するために地元の犯罪者を採用し、テレグラムを通じて基本的な指示を与え、1件の仕事につき1人に最大数千ユーロを支払うことが多いとされる。
元爆弾処理の専門家で、公共建築物の安全などに関するアドバイスを行うコンサルタント会社「セーフティ・プロジェクト」を経営するヤロスワフ・ステルマフ氏によれば、この事件で使用された材料や起爆装置は、肥料の原料や花火を販売する店で広く入手可能だという。
小型で粗雑な爆発装置は、小さな火災しか引き起こせないかもしれないが、発見するのは難しい。「これは、爆発装置を製造するための非常に安価で効果的、かつ匿名性の高い方法だ」と、ステルマフ氏は説明した。
<戦士、メアリー、そして4番目の小包>
捜査に詳しい人物によると、ポーランド検察の起訴は、少なくとも5人の破壊工作員とみられる人物の証言と、機密扱いのセキュリティ情報に基づいているという。
検察当局はロイターに対し、捜査官らがワルシャワの倉庫で爆発しなかった4つ目の小包も押収し、中身を無傷で調査できたと語った。