「化粧品や性玩具」の小包が爆発、欧州を震撼させる連続事件の実態...ロシア関与の疑いが浮上
欧州の安全保障担当の幹部らがこの小包の火災を公表したのは昨年10月。ウクライナを支援する国々の機能を不安定化させるためにロシアが放火やサイバー攻撃などの戦術を駆使して仕掛けている「ハイブリッド戦争」の一環だとの見解も示された。
小包は倉庫で発火し、火災を引き起こしたものの、けが人はなかった。担当者らは、これが将来、米国やカナダ行きの貨物便で小包を爆発させるロシアの計画の予行演習だったとも述べた。
昨年初めまでモルドバの副首相兼外務大臣を務め、現在はシンクタンクの欧州外交評議会の政策研究員であるニク・ポペスク氏は「ウクライナ戦争によってこうした攻撃は激化し、頻度も増し、より攻撃的になった」と語り、「もちろん、これは人々、EU全体の市民に危険をもたらす」と警告した。
一方、ロシア政府は関与を否定し、「我々は何も知らない」とドミトリー・ペスコフ大統領報道官はロイターに語った。また、ペスコフ氏は「これは単なるフェイクニュースか、盲目的なロシア恐怖症の表れである可能性を排除しない」と述べ、欧州による、ロシアの破壊活動やハイブリッド戦争キャンペーンの主張は全く根拠がないと主張した。GRUはコメントの要請に応じなかった。
爆発は7月19日から21日にかけて、イギリスのバーミンガム、ドイツのライプツィヒ、そしてポーランドの首都ワルシャワ近郊で発生した。