ウクライナ新兵器「ヘリ型ドローン」に防空ミサイル一斉発射の映像、実は自軍ヘリへの「誤射」だった?
Russian Air Defense Fires At Mystery Objects in Sky, Sparking Speculation

写真はドローン操縦訓練中のウクライナ兵士(2014年11月) Valentyn Ogirenko-Reuters
<モスクワ州の上空に現れた「標的」は映像で見るとヘリのような形をしていることが分かるが、その「正体」については大きく見方が分かれている>
4月10日の夜、ロシア・モスクワ州で「空中の標的」に向けて防空システムが迎撃を試みるも撃墜に失敗した。この標的についてロシアメディアは、ウクライナが初めて使用したヘリコプター型ドローンだったと報じたが、一方でロシア軍のヘリコプターへの「誤射」だった可能性も浮上。この時の動画を基に、「正体」を検証する動きも出ている。
■【動画】ウクライナ「ヘリ型ドローン」へのミサイル一斉発射、実は自軍ヘリへの「誤射」? 話題の動画
ロシア国営メディアRTは4月10日、ロシアの防空システムが「ヘリコプター型ドローン」を攻撃したと報道。ウクライナとの間で続く戦争でヘリコプター型ドローンが使用されたのはこれが初めてだったと述べた。だがロシアの複数のテレグラムチャンネルは、ロシアの防空システムが誤ってロシア軍のヘリコプターを攻撃した可能性があると示唆した。
本誌はこの件についてロシアとウクライナの当局にメールでコメントを求めたが、これまでに返答はない。
ロシアが自国の軍用ヘリコプターを誤って攻撃したとすれば、ロシア空軍にとってきまりの悪い事態だ。ウクライナとの戦争が始まって以降、ロシア空軍はかなりの数の航空機を失っており、その多くが「自損」によるものだとされている。