最新記事
アメリカ

学生スポーツでお馴染みの「スパルタンズ」...保護者が「名称変更」を求め学校を提訴、主張は正当?

Father Sues School Over Spartans Mascot: Symbol of 'White Supremacy'

2025年4月6日(日)13時35分
ジョシュア・レット・ミラー
スパルタンズというチーム名は白人至上主義と訴え

写真はミシガン州立大学スパルタンズ Action Images / Reuters / USA TODAY Sports

<ニューヨークのこの学区では、これまで使用してきたチーム名とマスコット「インディアンズ」が使用できなくなり、投票で最多得票だった「スパルタンズ」に変更していた>

全米黒人地位向上協会(NAACP)地方支部の代表を務める男性が、地元学区の新しいチーム名とマスコット「スパルタンズ」の撤回を求める訴えを起こした。スパルタンは奴隷と白人至上主義を象徴する、というのが理由だ。スパルタンズはアメリカの大学や高校ではお馴染みのチーム名で、マスコットの姿に見覚えがある人も多いだろう。

■【写真】生徒の保護者が名称変更を求めて学校を提訴...マスコットの姿でもお馴染みの「スパルタンズ」

この訴えを2025年3月に起こしたのは、ウィリアム・キング・モス3世という人物だ。同氏には、ニューヨーク州ロングアイランドのブレントウッド公立学区(生徒数はおよそ1万8000人)の小学校に通う2年生の娘が2人いる。

同氏は、同学区の新しいチーム名に決まった「スパルタンズ」は、「白人至上主義」を象徴するものであり、同州の公民権ならびに憲法による保護に反していると主張している。

モスは4月1日、本誌に古代ギリシャの兵士を指すスパルタンという名称を問題視する李勇を説明した。「私に言わせれば、人々を征服して奴隷にした白人兵士は、白人至上主義者だ」と述べた。「それが私の見解だ。論理的に考えれば、それは非常に明白だと私は思う。感情的にまったく受け入れられない。そう断言する」

全米黒人地位向上協会アイスリップ・スミスタウン支部の代表も務めるモスは、グーグルでちょっと検索すれば、スパルタンズという名前がなぜ問題なのかが詳しくわかると話す。スパルタンは、紀元前400年頃、古代ギリシャの都市国家スパルタのために戦った兵士たちだ。

SDGs
使うほど脱炭素に貢献?...日建ハウジングシステムが「竹建築」の可能性に挑む理由
あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

再送-トランプ関税、予想よりはるかに大きい インフ

ワールド

米、9日に中国に対する104%関税を発動―ホワイト

ビジネス

米景気懸念、大手金融機関の業績に影響か

ワールド

米ロ、10日にイスタンブールで2回目の協議=外交筋
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:トランプ関税大戦争
特集:トランプ関税大戦争
2025年4月15日号(4/ 8発売)

同盟国も敵対国もお構いなし。トランプ版「ガイアツ」は世界恐慌を招くのか

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【話題の写真】高速列車で前席のカップルが「最悪の行為」に及ぶ...インド人男性の撮影した「衝撃写真」にネット震撼【画像】
  • 2
    公園でひとり歩いていた老犬...毛に残された「ピンク色」に心打たれる人続出
  • 3
    「吐きそうになった...」高速列車で前席のカップルが「最悪の行為」に及んでる...インド人男性の投稿にSNSで怒り爆発
  • 4
    【クイズ】ペットとして、日本で1番人気の「犬種」は…
  • 5
    これが中国の「スパイ船」...オーストラリア沖に出現…
  • 6
    反トランプのうねり、どこまで大きくなればアメリカ…
  • 7
    流石にこれは「非常識」?...夜間フライト中に乗客が…
  • 8
    健康寿命を伸ばすカギは「人体最大の器官」にあった.…
  • 9
    ロシア黒海艦隊をドローン襲撃...防空ミサイルを回避…
  • 10
    「茶色すぎて前が見えない」...ネパールを染める「危…
  • 1
    ひとりで海にいた犬...首輪に書かれた「ひと言」に世界が感動
  • 2
    【話題の写真】高速列車で前席のカップルが「最悪の行為」に及ぶ...インド人男性の撮影した「衝撃写真」にネット震撼【画像】
  • 3
    健康寿命を伸ばすカギは「人体最大の器官」にあった...糖尿病を予防し、がんと闘う効果にも期待が
  • 4
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる…
  • 5
    ロシア黒海艦隊をドローン襲撃...防空ミサイルを回避…
  • 6
    【クイズ】日本の輸出品で2番目に多いものは何?
  • 7
    5万年以上も前の人類最古の「物語の絵」...何が描か…
  • 8
    「最後の1杯」は何時までならOKか?...コーヒーと睡…
  • 9
    紅茶をこよなく愛するイギリス人の僕がティーバッグ…
  • 10
    「吐きそうになった...」高速列車で前席のカップルが…
  • 1
    中国戦闘機が「ほぼ垂直に墜落」する衝撃の瞬間...大爆発する機体の「背後」に映っていたのは?
  • 2
    ひとりで海にいた犬...首輪に書かれた「ひと言」に世界が感動
  • 3
    「さようなら、テスラ...」オーナーが次々に「売り飛ばす」理由とは?
  • 4
    【話題の写真】高速列車で前席のカップルが「最悪の…
  • 5
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山…
  • 6
    「今まで食べた中で1番おいしいステーキ...」ドジャ…
  • 7
    市販薬が一部の「がんの転移」を防ぐ可能性【最新研…
  • 8
    健康寿命を伸ばすカギは「人体最大の器官」にあった.…
  • 9
    テスラ販売急減の衝撃...国別に見た「最も苦戦してい…
  • 10
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中