口先だけ...「完璧主義タイプ」な部下や子供を10秒で動かす、簡単「やる気スイッチ」とは?

imtmphoto-shutterstock
<動かない人に怒っても、自分が消耗していくだけ。人間の脳に備わる機能を利用すれば、相手は自ずと「すぐやる人」に変わっていく>
完璧主義タイプな部下や子どもの「〇〇したい」に振り回されることはないだろうか。良かれと思ってアドバイスしても、言った張本人が動く気配はなく、こちらがじりじりしてしまう。
メンタルコーチの大平信孝氏は、人間の脳の「側坐核」と「行動原理」を利用して、相手を動かすメソッドを生み出した。『感情的にならず相手を「すぐやる人」にする34のコツ』(かんき出版)より、具体例をまじえて紹介する(本記事は第3回)。
※第1回はこちら:2つのシンプルな行動で「指示通りに動く部下」が育つ!...1つ目は「名前呼び」、もう1つは?
※第2回はこちら:「仕事相手に興味を持てない...」疲れるコミュニケーションからの脱出法は「パンダじゃなくて笹に注目」
完璧主義タイプはなかなか動かない
「せっかくやるなら、しっかり準備してから着手したい」「失敗は避けたいから、事前の計画をしっかり立てたい」「体調が万全で、十分な時間があるときにやりたい」......。
日ごろから、こう考えている方は多いと思います。一見悪いことではなさそうに思えますが、実はこういう思考をする人は「すぐやる人」とは対極にいます。なぜなら、どんなに優れた人でも、「完璧な準備や計画」はできないからです。
たとえば、あなたのパートナーが「ダイエットしたい」と言うので、「筋トレをしてみたら?」とアドバイスした場合、「すぐやる人」は、「いいね。今日からとりあえず腕立て伏せをやってみる!」となります。この「とりあえず」がポイントです。
一方、「わかった。いいスポーツジムがないか探してみる」と言われたら要注意。
なぜならこういう人は、何カ月もスポーツジムを探し続け、いつまでたってもダイエットに着手できない可能性が高いからです。仮にジムが決まっても「ウェアを用意しなきゃ」とか、「シューズはどんなものがいいかな」と、なかなか行動に移せません。
人間に備わる「やる気スイッチ」
では、「ちゃんと準備してから始めたい」という完璧主義タイプの人に、私たちができることはあるのでしょうか。