ホームレスが「かりゆし58」前川真悟さんと作った名曲「かわがないてるよ」を知っているか
歌や音楽は常に征一郎さんの道標
ホームレス、征一郎さんの音楽の道について話を続けよう。
父親はアマチュア歌手で、普段は都内のバーやレストラン、ナイトクラブを巡回して芸能活動をしていた。征一郎さんは、その父の影響で3歳の時に歌を習い始めた。
小学校5年生で町内のカラオケ大会に初出場して以来、毎年その大会に出場した。15歳の時にはついに優勝。22歳の時には、TBS系の人気ドラマ『俺たちルーキーコップ』(1992年)にエキストラとして出演したこともある。
「どんな音楽が好きですか」と征一郎さんに聞くと、日本のアイドルグループのAKB48と乃木坂46が好きだという。彼女たちの歌を聴くと少年時代に戻ったような気がして、聴いているうちに涙をこぼしてしまったこともあるそうだ。
また、あいみょんと井上由美子(演歌歌手)の歌も好きだ。特に井上由美子の『野付半島』は、歌うと毎回奮い立ち、力がみなぎるという。
将来の音楽の夢について聞くと、「テレビ局が開催する歌唱コンテストに参加したい。自分で創作した歌で、自分でギターを弾きながら歌って、レコード大賞を受賞したい」と言った。
目標の高さに驚いたが、応援の意味を込め、2025年の新年を迎える前に、中古ギターをプレゼントした。夢の実現のために今から練習しなければならないだろう。
夢を実現するより、その過程がもっと重要だ。夢を追いかけるうちに、喜びや興奮、自由な表現や伸びやかさ、成長と成熟を経験するだろう。さらにその先には、悲しみよりも喜びが多く、絶望よりも希望が勝り、迷いに代わって確信が芽生える人生の道へと昇華するはずだ。
これこそ、私から征一郎さんへの最大の願いである。
[筆者]
趙海成(チャオ・ハイチェン)
1982年に北京対外貿易学院(現在の対外経済貿易大学)日本語学科を卒業。1985年に来日し、日本大学芸術学部でテレビ理論を専攻。1988年には日本初の在日中国人向け中国語新聞「留学生新聞」の創刊に携わり、初代編集長を10年間務めた。現在はフリーのライター/カメラマンとして活躍している。著書に『在日中国人33人の それでも私たちが日本を好きな理由』(CCCメディアハウス)、『私たちはこうしてゼロから挑戦した──在日中国人14人の成功物語』(アルファベータブックス)などがある。
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