最新記事
サイバー攻撃

サイバー警察局・サイバー特別捜査部の発足から2年半、サイバー特別捜査部による捜査の実態とは?

2024年12月12日(木)17時17分
山田敏弘(国際ジャーナリスト)
サイバー警察局による捜査の実態

サイバー警察局で捜査課長を務める警察庁の棚瀬誠・警視長

<ランサムウェアなどサイバー攻撃のリスクが高まる中、発足から2年半が経ったサイバー警察局。捜査の「最前線」をサイバー捜査課長の棚瀬誠・警視長に聞く>

日本でサイバー警察局と国の捜査機関であるサイバー特別捜査部(当時サイバー特別捜査隊)が発足したのは、2022年4月のこと。ランサムウェア(身代金要求型ウィルス)攻撃など、日本や世界各地でサイバー攻撃が深刻な脅威になっている昨今、日本のサイバー警察が本腰を入れたことは日本のサイバー攻撃対策にとっても大きな意味をもつ。

サイバー警察局そして実働組織であるサイバー特別捜査部の発足によって、日本は、国際的なサイバー捜査のコミュニティーに真に加わることができるようになった。2024年11月にアメリカ司法省が、世界各国でサイバー攻撃を繰り返していたロシア系の「フォボス」というランサムウェアグループのロシア人運営者を、日本警察の協力で逮捕したと発表したばかりだ。日本でもフォボスによるランサムウェア攻撃が少なくとも70件確認されている。国境のないサイバー犯罪に対するサイバー警察局の実力を見せつける形になった。

そんなサイバー警察局で捜査課長を務めるのが警察庁の棚瀬誠・警視長だ。「日本のサイバー警察の実力は高い」「サイバー攻撃を受けたら警察にぜひ相談してほしい」と述べる棚瀬氏に、サイバー捜査の最前線にいる現在のサイバー警察局やサイバー特別捜査部の取り組みについて、国際ジャーナリストの山田敏弘がじっくりと話を聞いた。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

「ロボタクシー撤退」の米GM、運転支援技術に注力へ

ビジネス

米キャタピラー、通期売上高は微減の見通し 需要低迷

ワールド

欧州委員長、電動化や競争巡りEUの自動車業界と協議

ワールド

米高裁、21歳未満成人への銃販売禁止に違憲判断
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:トランプ革命
特集:トランプ革命
2025年2月 4日号(1/28発売)

大統領令で前政権の政策を次々覆すトランプの「常識の革命」で世界はこう変わる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    週刊文春は「訂正」を出す必要などなかった
  • 2
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 3
    「DeepSeekショック」の株価大暴落が回避された理由
  • 4
    今も続いている中国「一帯一路2.0」に、途上国が失望…
  • 5
    東京23区内でも所得格差と学力格差の相関関係は明らか
  • 6
    ピークアウトする中国経済...「借金取り」に転じた「…
  • 7
    「やっぱりかわいい」10年ぶり復帰のキャメロン・デ…
  • 8
    DeepSeekショックでNVIDIA転落...GPU市場の行方は? …
  • 9
    空港で「もう一人の自分」が目の前を歩いている? …
  • 10
    フジテレビ局員の「公益通報」だったのか...スポーツ…
  • 1
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 2
    週刊文春は「訂正」を出す必要などなかった
  • 3
    世界初の研究:コーヒーは「飲む時間帯」で健康効果が異なる【最新研究】
  • 4
    「DeepSeekショック」の株価大暴落が回避された理由
  • 5
    緑茶が「脳の健康」を守る可能性【最新研究】
  • 6
    DeepSeekショックでNVIDIA転落...GPU市場の行方は? …
  • 7
    血まみれで倒れ伏す北朝鮮兵...「9時間に及ぶ激闘」…
  • 8
    有害なティーバッグをどう見分けるか?...研究者のア…
  • 9
    今も続いている中国「一帯一路2.0」に、途上国が失望…
  • 10
    煩雑で高額で遅延だらけのイギリス列車に見切り...鉄…
  • 1
    ティーバッグから有害物質が放出されている...研究者が警告【最新研究】
  • 2
    有害なティーバッグをどう見分けるか?...研究者のアドバイス【最新研究・続報】
  • 3
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 4
    体の筋肉量が落ちにくくなる3つの条件は?...和田秀…
  • 5
    週刊文春は「訂正」を出す必要などなかった
  • 6
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 7
    「涙止まらん...」トリミングの結果、何の動物か分か…
  • 8
    「戦死証明書」を渡され...ロシアで戦死した北朝鮮兵…
  • 9
    中国でインフルエンザ様の未知のウイルス「HMPV」流…
  • 10
    失礼すぎる!「1人ディズニー」を楽しむ男性に、女性…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中