最新記事
ウクライナ戦争

ウクライナ軍ドローン、1000キロ離れたロシア拠点に突っ込む瞬間映像...カスピ海で初の攻撃

Ukrainian Drones Strike Russian Fleet's Caspian Hideout

2024年11月9日(土)09時32分
エリー・クック
ウクライナ軍ドローンがカスピ海のロシア拠点に突撃

@Osinttechnical/X

<ロシア領土の内陸部を攻撃するために、欧米が供与した長距離兵器を使用することは容認されていないウクライナだが、このたびカスピ海での攻撃が目撃された>

ウクライナ軍は、自国の領土から1000キロ以上離れたカスピ海で、ロシア艦船を攻撃した。ウクライナとロシアの両国の当局者が明らかにした。攻撃の様子は複数の動画に収められていたが、そこには大型のドローン1機が港に泊まった艦船に向けて突っ込み、大きな爆発が起きる瞬間が映し出されている。

■【動画】飛来した大型ドローンが、停泊中のロシア艦船に突っ込み大爆発...ウクライナがカスピ海の拠点を攻撃

ウクライナ国家安全保障防衛会議の幹部アンドリー・コバレンコは11月6日、「ロシアのカスピースクで港が攻撃された」と、メッセージアプリのテレグラムに投稿した。カスピ海に面するカスピースクは、ロシア南西部のダゲスタン共和国の都市だ。

ダゲスタンのセルゲイ・メリコフ首長は同日、ロシアの防空システムが「カスピースク上空で無人航空機を破壊した」と述べ、当局が調査していると説明した。しかしロシア国防省は、ダゲスタン上空をウクライナの無人機が飛行したとの発表はしていない。

ウクライナの複数のメディアは、ダゲスタン号とタタルスタン号の少なくとも2隻のミサイル艦が損害を受けたと報じた。他の艦船も攻撃を受けた可能性があるが、まだ確認されていないという。カスピースクの港はウクライナ国境から約1600キロ弱に位置し、2021年にはカスピ海艦隊少なくとも50隻が停泊できるように拡張される予定だった。

ロシアのテレグラムチャンネルとオープンソース・インテリジェンス組織は、カスピースクに対するウクライナの攻撃だとする映像を公開。映像では、ドローン少なくとも1機が港湾施設と船舶に向かい、爆発したように見える。本誌は、この映像を独自に検証することができていない。

ビジネス支援
地域経済やコミュニティを活性化させる「街のお店」...その支援が生み出す、大きな効果とは?
あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

次期米財務長官候補、ベッセント氏有力か ポールソン

ビジネス

決済システムの革新、民間部門が主導すべき=ウォラー

ワールド

トランプ氏、安保担当補佐官にウォルツ下院議員起用 

ワールド

ガザ地区の人道状況改善の必要、米国務長官がイスラエ
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:またトラ
特集:またトラ
2024年11月19日号(11/12発売)

なぜドナルド・トランプは圧勝で再選したのか。世界と経済と戦争をどう変えるのか

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    海上自衛隊のヘリコプター搭載護衛艦「空母化」、米軍ステルス戦闘機が着艦
  • 2
    本当に「怠慢」のせい? ヤンキース・コールがベースカバーに走らなかった理由を考察
  • 3
    ウクライナ軍ドローン、1000キロ離れたロシア拠点に突っ込む瞬間映像...カスピ海で初の攻撃
  • 4
    トランプ再選を祝うロシアの国営テレビがなぜ?笑い…
  • 5
    トランプの和平仲介でウクライナは国土の2割を失う
  • 6
    スペイン近代史上、最悪の自然災害発生で洪水死者200…
  • 7
    【クイズ】ビッグマックが世界で1番「高い国」はどこ…
  • 8
    ムチムチで話題の「あの子」だけじゃない...世界中で…
  • 9
    想像を超える大洪水、濁流に飲み込まれた車から脱出…
  • 10
    「歌声が聞こえない」...ライブを台無しにする絶叫フ…
  • 1
    「歌声が聞こえない」...ライブを台無しにする絶叫ファンはK-POPの「掛け声」に学べ
  • 2
    北朝鮮兵が味方のロシア兵に発砲して2人死亡!? ウクライナ軍と北朝鮮兵が初交戦
  • 3
    ウクライナ軍ドローン、1000キロ離れたロシア拠点に突っ込む瞬間映像...カスピ海で初の攻撃
  • 4
    「遮熱・断熱効果が10年持続」 窓ガラス用「次世代…
  • 5
    「トイレにヘビ!」家の便器から現れた侵入者、その…
  • 6
    「ダンスする銀河」「宙に浮かぶ魔女の横顔」NASAが…
  • 7
    後ろの女性がやたらと近い...投票の列に並ぶ男性を困…
  • 8
    米大統領選挙の「選挙人制度」は世界の笑い者── どう…
  • 9
    海上自衛隊のヘリコプター搭載護衛艦「空母化」、米…
  • 10
    【クイズ】次のうち、和製英語「ではない」ものはど…
  • 1
    外来種の巨大ビルマニシキヘビが、シカを捕食...大きな身体を「丸呑み」する衝撃シーンの撮影に成功
  • 2
    秋の夜長に...「紫金山・アトラス彗星」が8万年ぶりに大接近、肉眼でも観測可能
  • 3
    死亡リスクはロシア民族兵の4倍...ロシア軍に参加の北朝鮮兵による「ブリヤート特別大隊」を待つ激戦地
  • 4
    北朝鮮兵が味方のロシア兵に発砲して2人死亡!? ウク…
  • 5
    足跡が見つかることさえ珍しい...「超希少」だが「大…
  • 6
    大破した車の写真も...FPVドローンから逃げるロシア…
  • 7
    モスクワで高層ビルより高い「糞水(ふんすい)」噴…
  • 8
    予算オーバー、目的地に届かず中断...イギリス高速鉄…
  • 9
    韓国著作権団体、ノーベル賞受賞の韓江に教科書掲載料…
  • 10
    「歌声が聞こえない」...ライブを台無しにする絶叫フ…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中