アメリカ第3の政党、リバタリアン党候補に聞く「麻薬合法化、NATO離脱、ガザはジェノサイド」
‘I’M HAPPY TO DISRUPT’
──あなたは先ほど、銃を所持する権利を支持すると述べた。政府は銃規制を行う立場にあると思うか。
銃を購入する権利は、全ての成人に認められるべきだ。銃の所持を理由に処罰されるのは、銃を攻撃的に用いてほかの人に害を及ぼした人物だけでいい。そのような暴力行為に対しては厳罰で臨むべきだと思う。
──民主党と共和党は、相手が言論の自由を制約していると互いに批判してばかりいる。
いま起きていることは、2大政党による茶番劇だ。
共和党対民主党という構図では、どうしてもこうなってしまう。選挙で2大政党よりも多くの選択肢があり、もっと多様な有権者の考えを代弁できる政党が4つ、5つ、6つ存在すれば、この類いのことは減ると思う。
民主党と共和党は、形こそ違ってもいずれも言論の自由を制約している。
──あなたは、パレスチナ自治区ガザで起きていることを「ジェノサイド」と表現しているが、ガザに関してこの言葉を用いることに強硬に抵抗する人も多い。
どうしてジェノサイドという言葉を用いるのかについては、国際司法裁判所などの国際機関が明確に説明している。
アメリカがイスラエルの真の同盟国であるのなら、イスラエル政府が間違った行動を取っているときはきっぱりと批判すべきだ。そのような主張をする人物が登場するのを待っているアメリカ人はとても多いと思う。
──あなたは外国に対する軍事支援全般に反対していて、国外に駐留している米軍部隊も引き揚げるべきだと主張している。
そのような政策転換をする際は、責任ある形で実行しなくてはならないが、私がアメリカ大統領であれば、世界のあちこちの国での軍事的活動を停止する方針を示すだろう。
例えば、ヨーロッパにある基地を同盟国に譲り渡してもいい。
これまでアメリカは何十年もの間、言ってみれば爆弾と銃弾を通じて自国の価値観を世界に輸出してきたが、それにより世界はますます不安定化し、アメリカという国とアメリカ人への憎悪も強まってしまった。
アメリカは、平和と外交、自由貿易、民間交流、そして近隣諸国と協力して繁栄を築く姿勢をもっと重んじる方向に対外政策を転換すべき時期に来ていると思う。
私があなたに何かを売ったり、あなたが私に何かを売ったりしていれば、私たちはお互いのことを銃で撃とうとは思わない可能性が高い。