「無数の火球」が都市に降り注ぐ...ウクライナで、カミカゼドローンが撃墜されるシーンを公開
Chilling Ukraine Footage Shows What Happens When Air Defense Hits Drone
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キーウ上空で撃墜されるロシア軍のドローン(2023年7月) Gleb Garanich-Reuters
<ドローン撃墜の瞬間と、その後に機体の残骸が降り注ぐ様子を捉えたとみられる動画に注目が集まっている>
ウクライナの防空システムが、首都キーウに飛来したロシア軍のドローンを撃墜した瞬間を捉えたとみられる新たな動画が、インターネット上に出回っている。爆破されたドローンはいくつもの破片となり、閃光を放ちながらキーウのビルに落下していく。
■【動画】ウクライナ軍に撃墜され、無数の「火球」となってビルに降り注ぐロシアのドローン
各種ソーシャルメディア上で共有されている問題の動画に映っているのは、キーウにある集合住宅の上空で、イラン製の「カミカゼ(自爆型)」ドローンがウクライナの防空システムによって撃墜される様子だ。動画にはその後、機体の残骸とみられるものが建物に降り注ぐ様子も映っている。
ロシアはキーウをはじめとするウクライナの複数の都市に対して、頻繁に「シャヘド(ロシア名はゲラニ2)」ドローンによる攻撃を行っている。だが本誌は今回の動画について、信ぴょう性を独自に検証できておらず、ウクライナ国防省にメールでコメントを求めたが返答はなかった。
ロシア軍はこれまで、ロシア国内やクリミア半島にある拠点から長距離ドローンを発射して多くの攻撃を行ってきた。ウクライナの標的を攻撃する上で、ミサイルの一斉発射よりもドローンを使用した方が遥かに安上がりだからだ。だがドローンは動きが遅く、ウクライナ側にとっては(検知できれば)比較的撃墜しやすい。
シャヘドによる大規模な攻撃が続く
ウクライナ側は西側諸国に対して、軍事支援として要請したいものの上位として防空システムを挙げてきた。ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は8月2日の夜に行った演説の中で、キーウの当局者たちは「パートナー諸国と共に、防空システムの供給を増やすべく最善を尽くしている」と述べた。
3日には、ロシア軍が夜間にロシア国境地帯のブリャンスク州から15機の「シャヘド」を発射したと、ウクライナ軍が発表した。ウクライナ空軍は声明を出し、「敵の無人機は全て破壊した」と発表。キーウの軍当局トップを務めるセルヒイ・ポプコはこれに先立ち、キーウはこれまで8回連続「シャヘド」による攻撃を受けているとして、「今回も昨日のように、大規模な攻撃だった」と述べていた。
ウクライナ空軍は2日、防空システムにより一晩で「シャヘド」23機を撃墜したと報告した。その大半がキーウと、この数週間激しい攻撃を受けている南部の港湾都市オデーサの上空で撃墜されたものだ。