上海自動車ショーが23日開幕、テスラ競合モデルなどに注目

世界有数の自動車展示会「上海国際モーターショー」が4月23日から5月2日まで開催され、国内外の自動車メーカー70社余りが100種類を超える新モデルなどを展示する。写真は昨年4月、北京国際モーターショーで撮影(2025年 ロイター/Tingshu Wang)
[上海 21日 ロイター] - 世界有数の自動車展示会「上海国際モーターショー」が4月23日から5月2日まで開催され、国内外の自動車メーカー70社余りが100種類を超える新モデルなどを展示する。既に厳しい競争が繰り広げられている世界の電気自動車(EV)・ハイブリッド車市場の競争が一段と激化するのは必至だ。
中国勢では比亜迪(BYD)や吉利汽車が主役となる見通し。海外勢ではフォルクスワーゲン(VW)、日産自動車、トヨタ自動車、ゼネラル・モーターズ(GM)のキャデラックなどが注目を競い合うことになりそうだ。
中国では何年にもわたって自動車の価格戦争が続き、次世代自動運転技術が次の収益競争の前線になっている。
だが3月に起きた小米科技(シャオミ)のEV「SU7」の死亡事故を受け、中国政府は自動車メーカーが運転支援機能を宣伝する際に「スマート・ドライビング」や「自律走行」という言葉を使うことを禁止し、取り締まりを強化した。このため上海モーターショーで次世代運転支援システムを披露するメーカーの計画は修正を余儀なくされた。
吉利汽車は上海モーターショーでEV「ZEEKR」に「レベル3」の運転支援技術を搭載した初のモデルを発表する予定。「レベル3」では運転手が高速道路などでハンドルから手を離すことができるが、道路を監視することが義務付けられる。
だが同社は、記者会見ではハイブリッドモデルとバッテリー技術に重点を置くと説明した。
一方、上海モーターショーではテスラの「モデルY」と直接競合する十数種類の電動クロスオーバーが発表される見通し。テスラはただでさえ世界中でシェアが縮小しており、逆風が一段と強まる可能性もある。
モデルYの競争相手として今週発表される車種は、小鵬汽車(シャオペン)の「G6」やZEEKRの「E6」など、低めの価格でも先進の充電技術や運転支援機能、社内エンターテインメントを搭載している。
小米科技は一部のアナリストからクロスオーバー「YU7」を発表すると予想されていたが、ショーでは現行のSU7などの展示にとどめる方針だ。