ロシア憎し! キム・ヨナ五輪2連覇を阻んだソトニコワのドーピング陽性告白に韓国沸き立つ
ソチ五輪の女子フィギュア表彰式。本当なら真ん中はキム・ヨナのものだった? Shamil Zhumatov / REUTERS
<キム・ヨナ五輪2連覇を止めたのはドーピングの影響?>
2014年2月、ロシア・ソチで開かれた冬季オリンピック。女子フィギュアでは日本からは浅田真央、鈴木明子、村上佳菜子が出場。日本では前回大会バンクーバー五輪で金メダルを獲得した韓国キム・ヨナと浅田との優勝争いに連日盛り上がった大会だった。
しかし、浅田はショートプログラムで大きなミスをして後退。ショートで1位だったキム・ヨナを抑えてロシアのアデリナ・ソトニコワが優勝、ロシア女子初の五輪金メダリストという栄光を手にした。ところが、大会から9年もたった今になってソトニコワは、あるインタビューに答えて「ドーピング検査で陽性が出た」と告白し衝撃が走っている。イーデイリー、MBCなど韓国メディアが報じた。
カミラ・ワリエワのドーピング問題に関連して告白
ソチ五輪から9年が経った2023年7月、ロシアの人気ユーチューブチャンネルにソトニコワのインタビューが掲載された。彼女はインタビューの中で、2022年の北京冬季五輪でドーピング疑惑に包まれたロシア代表選手カミラ・ワリエワに関する話題に触れ、自身の五輪でのドーピング検査について語りだした。
「2014年、ソチ五輪でドーピング検査で陽性反応が出ました。私は2回目の検査を受けなければならなかった。幸い、2回目の検査サンプルでは問題が発見されず、懲戒を受けずにすみました」
ソトニコワの発言はロシアの国家ぐるみによるドーピング問題を思い出させるものだ。
韓国メディアは「2次検査で問題が出なかったとはいえ、1次陽性判定だけでもドーピング薬物投与疑惑がまた再燃しかねない」としてクローズアップした。実際、ソトニコワは国際オリンピック委員会(IOC)がロシアの組織的な薬物投与の実態を調査した2016年にもドーピング疑惑を受けたことがある。
今回のソトニコワの発言の波紋が広がると、ロシア・フィギュアスケート界は急いで火消しに乗り出した。ロシア・フィギュアスケート連盟のアレクサンダー・コゴン事務総長は、ロシア・メディアとのインタビューで「そんな話は初耳だ。事実でない」と切り捨てた。
果たして、ソトニコワは本当にソチ五輪で薬物を使っていなかったのか? 謎は残されたままだ。