最新記事
ウクライナ

【動画】ウクライナの特殊部隊「ホワイトウルブス」が反攻開始、ロシア戦車7両、防空壕15他を撃破

Video Shows Ukraine's 'White Wolves' Laying Waste to Russian Tanks

2023年6月12日(月)17時58分
エリー・クック

ウクライナ軍と保安局(SBU)、国境警備隊の合同訓練(2023年1月20日、チェルノブイリ原発近くのプリピャチ村)Gleb Garanich-REUTERS

<6月10日に反攻したとみられるウクライナ、東部と南部でロシア軍部隊を蹴散らす動画で士気上がる>

ウクライナは同国の東部でロシア軍部隊の車列を攻撃し、破壊する映像を公開。いよいよ始まったウクライナ軍の反転攻勢の勢いを見せつけた。

【動画】ホワイトウルブスが一晩でロシアの戦車10両を破壊

ウクライナ軍参謀本部は6月10日、ウクライナ保安局(SBU)管轄の特殊部隊「ホワイトウルブス(白い狼)」がロシア軍陣地に照準を合わせて攻撃を行い、ウクライナ東部でロシア軍部隊を蹴散らしたと発表した。

公開された映像はドローンで撮影されたものと見られ、ウクライナ軍は過去1週間でロシア軍の戦車7台と防空壕15カ所を破壊したと発表した。

本誌はこの映像を独自に確認することができず、ロシア国防省にコメントを求めている。

ウクライナは、ロシア軍部隊の車両や兵器を破壊する戦闘の映像を頻繁に公開しており、その中には「ホワイトウルブス」部隊の手柄とされるケースも少なくない。

ウクライナのメディアは10日、ロシアに併合されたウクライナ南部ザポリージャで、ロシア軍の車列を破壊する模様を映した動画を公開した。国際社会の大半は、この地域に対するロシアの支配を認めていない。

ウクライナ・プラウダはこの動画に、「ロシア空挺部隊第83旅団の軍用車の車列が、ウクライナの大砲による砲撃を受けた」というコメントを付けた。

ウクライナ軍は前向き

ウクライナ政府は、反転攻勢を開始したことを半ば認めた。

ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は、ウクライナ軍が「反攻と防御の作戦」を開始したと述べたが、それ以上具体的な情報は提供しなかった。

ウクライナ軍の指揮官たちは「全員が前向きなムードだ」とメディアに語り、こう付け加えた。「このことをプーチンに伝えてくれ」

ロシア政府の声明によれば、ウラジーミル・プーチン大統領は9日に「ウクライナの反撃が始まったことは、絶対確実だと言える」と語り、「ウクライナ軍は与えられた任務を達成できなかった」と付け加えた。

イギリス国防省は10日、過去24時間にウクライナ東部と南部で「重要なウクライナ軍の作戦」が実施されたと述べた。

「いくつかの地域で、ウクライナ軍は順調に作戦を進め、ロシア軍の第一防衛ラインを突破したようだ」と、英国防省は毎日の更新情報として伝えた。「他の地域では、ウクライナ軍の進撃は比較的遅い」

英国防省によれば、ロシア軍の戦いぶりは「まちまち」だが、いくつかの防衛作戦を実施したようだ。

ワシントンのシンクタンク戦争研究所は、ウクライナ軍が6月10日に前線の「少なくとも4つの地域で」反攻作戦を実施したと発表した。

ロシア国防省は同日、ウクライナは9日にドネツクとザポリージャ、そして激戦地のバフムートで反攻作戦を試みたが、失敗に終わったと発表した。

ビジネス
栄養価の高い「どじょう」を休耕田で養殖し、来たるべき日本の食糧危機に立ち向かう
あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

トランプ氏、相互関税90日間停止 対中関税は125

ビジネス

米卸売在庫2月は0.3%増、関税導入前の前倒し購入

ビジネス

金が3%超上昇、23年3月の高値更新へ 米中貿易摩

ワールド

独保守連合と社民、連立で合意 競争力回復に向け決意
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:トランプ関税大戦争
特集:トランプ関税大戦争
2025年4月15日号(4/ 8発売)

同盟国も敵対国もお構いなし。トランプ版「ガイアツ」は世界恐慌を招くのか

メールマガジンのご登録はこちらから。
メールアドレス

ご登録は会員規約に同意するものと見なします。

人気ランキング
  • 1
    ひとりで海にいた犬...首輪に書かれた「ひと言」に世界が感動
  • 2
    公園でひとり歩いていた老犬...毛に残された「ピンク色」に心打たれる人続出
  • 3
    【話題の写真】高速列車で前席のカップルが「最悪の行為」に及ぶ...インド人男性の撮影した「衝撃写真」にネット震撼【画像】
  • 4
    健康寿命を伸ばすカギは「人体最大の器官」にあった.…
  • 5
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる…
  • 6
    ロシア黒海艦隊をドローン襲撃...防空ミサイルを回避…
  • 7
    【クイズ】日本の輸出品で2番目に多いものは何?
  • 8
    「吐きそうになった...」高速列車で前席のカップルが…
  • 9
    5万年以上も前の人類最古の「物語の絵」...何が描か…
  • 10
    紅茶をこよなく愛するイギリス人の僕がティーバッグ…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中