「気分が灰色」はパニック障害だった──さらけ出したからこそ得た仲間と一緒に乗り越えて
When Depression Comes, Open Up
みんなはすぐに言ってくれた。
「オーケー。で、俺たちは何をすればいい?」。彼らはハグをしてくれて、私は泣いた。以来、毎日誰かが電話をくれ、自分は独りではないと思えるようになった。
今は苦しいときは心を開いて、友人に頼る。テレビの本番直前でも嫌な気分だったら、同僚たちにテキストメッセージを送り、「ひどい状態だ」と伝える。打ち明けるだけで、灰色の気分は消える。
以前は人に迷惑をかけるのが怖かった。でも今は周りの人たちが、私を助けたい、私に寄り添いたいと思ってくれているのを実感している。
男性は精神的な苦痛を明かすのが苦手だと思う。「男は感情を表に出さずこらえるもの」という考えが根付いているからだ。でも私は、いま運営しているジムに通うアスリートに逆のことを言っている。心の痛みはさらけ出せ、と。
心の問題を周囲に明かして以来、毎週のように誰かにこう言われる。「アドバイスをありがとう。あなたのおかげで命を救われました」
これまでは自分が灰色の気分に呪われていると感じていた。でも感謝の言葉までもらうようになった今は、心の痛みを与えられたのも神の計画だったとさえ思える。