W杯会場で、イランサポーター同士が衝突...政治めぐり暴力行為に発展した現場映像
Iranian fan wearing pro-protest shirt attacked in Qatar, video shows
イランで続いている抗議デモのきっかけは9月16日、アミニがイランで定めている女性の服装規則に違反した疑いで身柄を拘束され、その3日後に不審な死を遂げたことだった。警察はアミニの死因を「心臓発作」だと主張したが、アミニが警察官からひどく殴打されていたと主張する声もある。
イラン政府は治安部隊を使って抗議デモを弾圧。国内全域で、デモ隊と治安部隊が激しく衝突する事態となった。当局は、抗議デモでこれまでに300人以上が死亡したとしているが、専門家や人権擁護団体は、実際の死亡者の数はもっと多いと確信している。
今回のワールドカップで、イラン代表は大会初戦となった11月21日のイングランド戦の試合開始前に、国歌斉唱を拒否。イラン国内で続く反政府デモを支持する行動だったとみられている。
なお、ドーハにあるアルスマーマスタジアムで行われたイラン対アメリカの試合は、1対0でアメリカが勝利。イランはこれで、1次リーグ敗退が決まった。アメリカの勝利を決定づけたのは、前半38分にアメリカ代表のミッドフィルダー(MF)、クリスチャン・プリシッチが決めた1点だった。