米、クリスマスに向け「爆弾低気圧」が襲来 気温-40度で視界ゼロ、5000便以上が欠航
米中西部で低気圧が発達し、広い範囲で大雪や厳しい寒波が予想されており、未明時点で国土の3分の2の地域で異常気象警報が出されている。写真は寒波が訪れる中、車の雪をかく男性。22日イリノイ州シカゴで撮影(2022年 ロイター/Matt Marton)
米中西部で低気圧が発達し、広い範囲で大雪や厳しい寒波が予想されており、23日未明時点で国土の3分の2の地域で異常気象警報が出されている。
クリスマスの週末に向けて「爆弾低気圧」に発達し、グレートプレーンズ北部、五大湖周辺、ミシシッピ川上流、ニューヨーク州西部に大雪をもたらすとみられている。強い風が吹き南部のメキシコ国境まで寒波に覆われる見込み。
米国立気象局(NWS)によると、22日夜の時点で本土48州のほとんどで風冷警報や風雪警報などが発令され、人口の約60%に相当する2億人以上が影響を受けた。
爆弾低気圧は強風を伴い1時間に30センチメートルの積雪をもたらし、視界はほぼゼロになる可能性があるという。ロッキー山脈北部などでは気温が摂氏マイナス40度まで下がる見込み。
悪天候とエネルギー需要の高まりで停電が予想されている。休暇で混雑するこの時期に航空便は混乱に陥っている。
航空情報サイト「フライトアウェア」によると、22日と23日に予定されていた5000以上の国内便がキャンセルされた。シカゴの2カ所の空港は約1300便の運航が取りやめとなった。
厳しい寒波により畜産への影響が懸念されている。タイソンフーズ社は、従業員と家畜を保護するために業務を縮小したと発表した。