少女ら2人をレイプし殺害、全裸のまま崖に放置 ミャンマー国軍兵士の蛮行明らかに
軍政の横暴に抗議するミャンマー市民 Soe Zeya Tun - REUTERS
<多くの民家が放火され、20人以上の住民が殺害された──>
軍事政権と武装市民組織による戦闘が激化して実質的な「内戦」状態にあるミャンマーで軍兵士が10代の少女を含む女性2人に対してレイプした後に殺害、遺棄したことが明らかになり、軍政に抵抗する民主派市民に衝撃を与えている。
レイプや殺害は今のミャンマーでは日常茶飯事のように起きているが、今回はレイプされた後に殺害された2人の女性の遺体が全裸で崖に捨てられるように放置されていた実態が地元の武装市民勢力などによって明らかにされたことから軍兵士の蛮行、人権侵害の実態が浮き彫りになり、抵抗勢力は怒りを新たにしているという。
これはミャンマーで反軍政を掲げる独立系メディアが伝えたもので、北西部サガイン地方域のインマビン郡区インバウンテン村で8月11日起きたものだが、現地では軍による作戦が21日まで続いていたため詳細が22日になって明らかになったとしている。
ヘリからの攻撃後降下した兵士が発砲
報道によると8月11日午後3時ごろ、インバウンテン村の上空に軍のヘリ3機が現れ、地上に向かって発砲を繰り返した。
11日は同村の市場が開かれる日にあたり、市場周辺は大勢の市民で溢れていた。上空からの銃撃で市場は大混乱となり、市民は四方八方に逃れた。地上の部隊は市場周辺で市民に向けて無差別発砲し、牛や馬、犬など動くものを全て標的にしていたという。
市場から逃げる市民の中にいた2人の女性、16歳の少女と20歳の女性は村の東部に向かって逃走したが、東部にヘリから降下した約60人の兵士に発見され、身柄を拘束されたという。
その後、郊外の崖に全裸の2人の遺体が放置されているのが発見された。遺体には暴力とレイプの痕跡があり、周辺には軍靴の足跡、殺害前に2人が抵抗した様子が残されていたという。
地元の武装市民組織「国民防衛軍(PDF)」は被害者の2人の女性の身元を特定したが、プライバシー保護のため公にすることを控えているという。しかし報道された記事には説明がないまま2人の女性の生前の姿と思われる写真が掲載されており、軍への怒りと同時に市民の涙を誘っている。