中国、対米摩擦下で貿易関係の多角化表明 「壁取り払い握手」

中国外務省は15日、中国は「壁を取り払い」、貿易相手国の輪を広げるとの方針を表明した。「拳を振る」のではなく「握手」すると強調した。写真は王毅外相。モスクワで1日代表撮影(2025年 ロイター)
[北京 15日 ロイター] - 中国外務省は15日、中国は「壁を取り払い」、貿易相手国の輪を広げるとの方針を表明した。「拳を振る」のではなく「握手」すると強調した。米国との貿易摩擦が激化する中、貿易関係の多角化を図る。
トランプ米大統領は中国に145%の追加関税を課した。中国はこれに対抗し、米国からの輸入品への関税を84%から125%に引き上げた。
中国外務省報道官は記者会見で「対外的な不確実性に直面した時、中国は拳を振るよりも握手を、障壁を築くよりも壁を取り壊すことを、デカップリングよりも連帯を選ぶ」と語った。
世界貿易機関(WTO)は、米中貿易摩擦は2国間のモノの出荷を80%減らし、世界の成長に深刻な打撃を与える可能性があると警告している。
中国の習近平国家主席は14日、東南アジア3カ国歴訪を開始。ベトナムでは、供給網(サプライチェーン)や鉄道を始め、多くの分野での協力協定に調印した。