政変後の無法状態が「ビジネスチャンス」に...麻薬の泥沼に沈むミャンマー
Myanmar's Drug Surge
2022年2月8日(火)17時44分
さらに、タイの麻薬統制委員会事務局によれば、タイで昨年9月までの1年間に押収されたメタンフェタミンは5億2000万錠で、前年度の3億6100万錠から急増したという。結晶の押収量は21.6トンで前年度比22%減だが、それでも密売組織が新型コロナのパンデミックとそれに伴う国境閉鎖や移動規制による制約を受けなかった19年の18.2トンを大きく上回った。
ミャンマーの危機に明確な打開策は見当たらず、今年も経済の低迷は必至だ。世界銀行は、ミャンマー経済が「極めて弱く」、22年も成長率は1%と予測している。
麻薬取引が今後も続き、さらに活発化する可能性は十分ある。UNODCのダグラスはこう指摘する。「ミャンマーでは麻薬と紛争は不可分で、持ちつ持たれつの関係にある。無秩序と情勢不安は密売組織に有利に働く」
©2022 The Diplomat
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