ロシア、ウクライナ国境付近の軍増強 輸血用血液の移動も

ロシアがウクライナとの国境付近で軍を増強させ、輸血用血液を含む医療物資を国境沿いに移動させていることが、複数の米当局者の話で分かった。米高官はロシアがウクライナ侵攻に向けた能力を整えたとして警戒感を強めている。写真は1月27日、ロシアのロストフ州カダモフスキーで演習を行うロシア軍(2022年 ロイター/Sergey Pivovarov)
ロシアがウクライナとの国境付近で軍を増強させ、輸血用血液を含む医療物資を国境沿いに移動させていることが、複数の米当局者の話で分かった。米高官はロシアがウクライナ侵攻に向けた能力を整えたとして警戒感を強めている。
米当局者は匿名で、ロシアがウクライナとの国境付近に10万人を超える部隊を集めていると述べた。
ロシア国防省は現時点でコメント要請に応じていない。
フランスのマクロン大統領とロシアのプーチン大統領は28日、電話会談し、ウクライナ情勢を巡り協議した。仏大統領府の高官によると、プーチン大統領はウクライナを巡る関係悪化を望んでおらず、西側諸国との対話を継続したいという考えを示した。
ロシア大統領府によると、プーチン大統領はさらに、米国と北大西洋条約機構(NATO)がロシアの安全保障に関する主要な要求に対処しなかったとしつつも、対話を続ける用意があると伝えた。
また、プーチン大統領はさらなる行動を決定する前に米国とNATOが今週提供した回答を検討するとマクロン大統領に伝えたという。
ウクライナ国境付近への輸血用血液の移動を巡り、退役軍人で現在は欧州政策分析センターに所属するベン・ホッジズ氏は「攻撃実施を保証するものではないが、輸血用血液を準備せずに攻撃が行われることはない」としている。
NATOのストルテンベルグ事務総長は28日、NATOは欧州東部に対する増派の用意を整えたとし、ロシアがウクライナの隣国ベラルーシに軍隊を移動させる中、事態を極めて緊密に見守っていると述べた。
また「われわれはウクライナに戦闘体制を整えた軍隊を派遣するつもりはない」とし「NATOには政治的な対話に応じる用意がある」としながらも、「ロシアが武力衝突を選択すれば、対応する用意がある」と指摘。地上戦だけでなく、サイバー攻撃やクーデター画策などの「多様な形の攻撃」に備える必要があるとの認識を示した。
米国のオースティン国防長官は28日、プーチン大統領はウクライナに対する軍事侵攻を実施する能力をすでに整えたとの見方を示した。ただ侵攻はまだ最終決定されていないとした。