親に利用され、ネットでは批判の的になる「未成年YouTuber」たち
When Parents Overshare
未成年者に「消去権」を
フランスでは20年10月、親が16歳未満の子供の動画を営利目的で撮影する場合、行政機関への許可申請を義務付ける法律が制定された。この法律によれば、ソーシャルメディアの子供スターの収入が一定額を超えると、その後の収入は18歳になるまで利用できない基金に入れなければならない。また、未成年者に「消去権」を認めており、親の許可なく個人情報の削除を要求することができる。
アメリカでも20年6月、ニューヨーク州のリンダ・ローゼンタール下院議員が、営利目的のソーシャルメディア動画に出演する子供に州の労働法を適用する法案を提出した。
この法案が成立すると、同州の子供インフルエンサーは「パフォーマー」と見なされ、労働許可の取得や学校教育の要件充足が求められる。労働時間や労働条件の規制もかかる。親や後見人は未成年者のために信託口座の開設を義務付けられ、口座の最低預金額は子供の総収入の15%となる。さらに残高が25万ドルに達した時点で、信託会社を管理者に任命しなければならない。
「ニューヨーク州で何か法案が可決されると、他州も追随することがよくある」と、ローゼンタールは本誌に語った。「そのためにも、可能な限りいい法案に仕上げたい」