マインドフルネスは効果的だが実践は難しい...そこで助けをくれる2冊の本
Ponomariova_Maria-iStock
<マインドフルネスで、ありのままの自分と現状を受け入れる。その実践のヒントになるflier編集部イチオシの2冊>
数多くの本を紹介し、またその内容を要約するサービスを展開している「flier」の編集部がオススメする「要約の達人が選ぶ、今月の編集部イチオシ!」コーナー。10月は「マインドフルネス」に注目する(この記事は、本の要約サービス「flier(フライヤー)」からの転載です)。
◇ ◇ ◇
今回ピックアップしたのは、マインドフルネスの実践を促し、本来の自分の力を発揮させてくれる本です。マインドフルネスとは、「いま、この瞬間」に集中している状態を意味します。判断を手放して自他を観察することで、気づきの力を発揮する技術でもあります。
「マインドフルネスの習慣をつけたいけれど実践が難しい」「ネガティブな感情についとらわれてしまう」。そんな方に「人生を変えるマジック」をお伝えします。
脳外科医の人生を変えたものの正体
『人生の扉を開く最強のマジック』
著者:ジェームズ・ドゥティ、関美和(訳)、荻野淳也(解説)
出版社:プレジデント社
flierで要約を読む
こんな人生があるのだろうか。『スタンフォードの脳外科医が教わった 人生の扉を開く最強のマジック』(プレジデント社)は、涙なしには読めない、著者の実話に基づいた一冊です。
貧困な家庭に育ち、家族の世話に疲れていた少年時代の著者・ジム。あるときマジック用品店にて、人生を変えるマジックを知る女性ルースに出会います。彼女から6週間かけてマジックを学んだジムは、心が癒され、医者になるという夢に向かっていく。順調に脳外科医としてのキャリアを築いていったジムでしたが、思いがけない事態に遭遇し、富と成功を一気に失うことに。その喪失により、いちばん大切なマジックを明らかにする旅が始まっていきます――。
読者は著者の半生をたどりながら、「マインドフルネス」と「ビジュアライゼーション」を学ぶことができます。そう、ここでの「最強のマジック」とはマインドフルネスに至るための方法なのです。
印象的だったのは、マインドフルネスに至るまでのステップ「心を開く」がいかに難しいかということでした。その前のステップである、頭の中の声をとめることにも一苦労。なぜなら、心の余裕をなくしかけたとき、脳内ではこんな声がするからです。自分は何か欠けているのではないか。期待に応えられないのではないか。これらは過去によってつくられた「雑音」であるのに、まるで自分自身の声のように聞こえてしまうのです。
それでも、本書を読むと、心の声が静まり、心を開けるようになると信じることができます。それは、ルースの教えが、いま私自身が自己を肯定できるように応援してくれている人の答えと非常に似ていたからです。