アメリカとタリバンの「反IS共闘」に現実味
ロシアと中国は早くも、地域の安定を目的に、タリバン政権の承認に向けて慎重に動き始めている。アメリカがタリバン政権を承認するハードルはもっと高いが、決してあり得ない話ではない。
そのための重要なステップの1つは、アフガニスタンの新政権がタリバン以外の有力指導者(カルザイ元大統領など)を迎え入れて、権力分担の体裁だけでも整えることだ。そもそも、20年以上統治経験のないタリバンには、ほかの勢力の力が不可欠だろう。
アフガニスタンの未来は、今後のタリバンの行動にかかっている。タリバンは国家統治の計画をほとんど明らかにしておらず、その行動を予測することは難しい。
それでも、タリバンが賢明であれば、適切な行動を取ることは不可能ではない。問題は、タリバンがどのくらい賢明なのか、だ。
©2021 The Slate Group

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