ニュース速報
ビジネス

NY外為市場=円が上昇、米「相互関税」への警戒で安全資産に買い

2025年04月02日(水)06時20分

ニューヨーク外為市場では、円が対ドルで上昇した。(2025年 ロイター/Dado Ruvic)

[ニューヨーク 1日 ロイター] - ニューヨーク外為市場では、円が対ドルで上昇した。経済指標で米国の製造業と労働市場の弱体化が示されたほか、トランプ米大統領の関税措置に対する警戒感が高まる中、ドルよりも安全な資産と見なされる円に買いが入っている。

トランプ大統領は2日、米国より高い関税率を課す国・地域に同水準の関税を課す「相互関税」を発表する予定。トランプ氏が掲げる関税措置で米国の経済も被害を受けるとの見方から安全資産と見なされる円が買われ、円は対ドルで0.37%高の149.41円、対ユーロで0.65%高の161.14円となった。

この日発表の米経済指標では、米供給管理協会(ISM)の3月の製造業購買担当者景気指数(PMI)が49.0に低下し、3カ月ぶりに拡大・縮小の分岐点となる50を割り込んだ。

労働省発表の2月の雇用動態調査(JOLTS)は求人件数が19万4000件減の756万8000件。関税による経済への不透明感が高まり、労働需要が抑制され、求人率は4.5%と、前月の4.7%から低下した。

コーペイのチーフ市場ストラテジスト、カール・シャモッタ氏は「米国の製造業部門がトランプ大統領が掲げる保護主義政策の影響をすでに受けていることは明らかで、向こう数カ月で他の部門にも波及する可能性がある」と指摘。「トランプ氏の相互関税発表を控え、市場は極度に神経質になっている」とし、「関税措置の範囲のほか、規模や適用期間について大きく矛盾する情報が出回る中、詳細が明らかになるまで、外為市場全体でリスクを縮小する動きが出ている」と述べた。

バノックバーン・グローバル・フォレックスのチーフ市場ストラテジスト、マーク・チャンドラー氏は「株式市場の売りで米国債利回りが押し下げられたこともドルの重しになっている」と指摘。「利回りが低下している局面で、ドルが持続的に上昇するのは難しい」と述べた。

今週は労働省が4日に3月の雇用統計を発表する。米国の経済がトランプ政権の貿易政策を巡る不確実性でどのような影響を受けているか見極めようと注目されている。

終盤の取引で、主要通貨に対するドル指数は104.25と横ばい。

ユーロ/ドルは0.29%安の1.0786ドル。ユーロ圏の経済指標が軟調になっていることで、欧州中央銀行(ECB)による利下げ観測が高まっている。

ドル/円 NY終値 149.61/149.62

始値 149.39

高値 149.74

安値 148.98

ユーロ/ドル NY終値 1.0793/1.0795

始値 1.0798

高値 1.0812

安値 1.0779

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

カナダ・メキシコ、米の一律関税免除 移民・麻薬巡る

ビジネス

関税でインフレ長期化の恐れ、輸入品以外も=クーグラ

ワールド

イラン核開発巡る新たな合意不成立なら軍事衝突「ほぼ

ビジネス

米自動車関税、年6000億ドル相当対象 全てのコン
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:引きこもるアメリカ
特集:引きこもるアメリカ
2025年4月 8日号(4/ 1発売)

トランプ外交で見捨てられ、ロシアの攻撃リスクにさらされるヨーロッパは日本にとって他人事なのか?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    あまりにも似てる...『インディ・ジョーンズ』の舞台になった遺跡で、映画そっくりの「聖杯」が発掘される
  • 2
    自らの醜悪さを晒すだけ...ジブリ風AIイラストに「大はしゃぎ」する人に共通する点とは?
  • 3
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 4
    8日の予定が286日間に...「長すぎた宇宙旅行」から2…
  • 5
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
  • 6
    イラン領空近くで飛行を繰り返す米爆撃機...迫り来る…
  • 7
    磯遊びでは「注意が必要」...6歳の少年が「思わぬ生…
  • 8
    博士課程の奨学金受給者の約4割が留学生、問題は日…
  • 9
    【クイズ】アメリカの若者が「人生に求めるもの」ラ…
  • 10
    トランプ政権でついに「内ゲバ」が始まる...シグナル…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?
  • 2
    自らの醜悪さを晒すだけ...ジブリ風AIイラストに「大はしゃぎ」する人に共通する点とは?
  • 3
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 4
    ロシア空軍基地へのドローン攻撃で、ウクライナが「…
  • 5
    ガムから有害物質が体内に取り込まれている...研究者…
  • 6
    一体なぜ、子供の遺骨に「肉を削がれた痕」が?...中…
  • 7
    8日の予定が286日間に...「長すぎた宇宙旅行」から2…
  • 8
    現地人は下層労働者、給料も7分の1以下...友好国ニジ…
  • 9
    磯遊びでは「注意が必要」...6歳の少年が「思わぬ生…
  • 10
    なぜ「猛毒の魚」を大量に...アメリカ先住民がトゲの…
  • 1
    中国戦闘機が「ほぼ垂直に墜落」する衝撃の瞬間...大爆発する機体の「背後」に映っていたのは?
  • 2
    「さようなら、テスラ...」オーナーが次々に「売り飛ばす」理由とは?
  • 3
    「テスラ時代」の崩壊...欧州でシェア壊滅、アジアでも販売不振の納得理由
  • 4
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山…
  • 5
    テスラ失墜...再販価値暴落、下取り拒否...もはやス…
  • 6
    「今まで食べた中で1番おいしいステーキ...」ドジャ…
  • 7
    市販薬が一部の「がんの転移」を防ぐ可能性【最新研…
  • 8
    テスラ販売急減の衝撃...国別に見た「最も苦戦してい…
  • 9
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き…
  • 10
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中