ベトナム依存、トランプ関税でNIKEなどスポーツ用品会社に打撃...「人は衣料品のコスト増に敏感」

ブランド再生と売上反転に取り組む米スポーツ用品大手ナイキにとって、ベトナムからの輸入に対する米国の関税は新たな試練となりそうだ。写真は、ロンドンのウェンブリー・スタジアム近くのナイキショップの入り口。2024年3月、ロンドンで撮影。Action Images提供(2025年 ロイター)
ブランド再生と売上反転に取り組む米スポーツ用品大手ナイキにとって、ベトナムからの輸入に対する米国の関税は新たな試練となりそうだ。
トランプ米大統領は2日に、国内生産を促進し、他国に米国製品をより多く購入させることを目的とした新たな関税の対象国と製品を発表する見込みだ。米国との貿易黒字が1235億ドル(約18兆5千億円)あるベトナムは主な標的になるとみられている。
ナイキは、ベトナムの生産拠点に依存するスポーツウェアブランドの一つだ。関税が引き上げられれば、コスト上昇分を吸収するか、在庫一掃のために一部商品を割引販売している中で、価格を引き上げることを余儀なくされる。
ナイキの年次報告書によると、同社は2024年度に靴の50%と衣料品の28%をベトナムで生産。ライバルのアディダスの依存度はやや低く、靴の39%、衣料品の18%をベトナムで生産している。
デラウェア大学のシェン・ルー教授(ファッション・アパレル研究科)が1月の貿易データに基づいて算出したところ、ベトナム産の靴に対する米国の平均関税率は13.6%、衣料品に対する関税率は18.8%となっている。
「もし関税が拡大されれば、ナイキは問題を抱えることになる」と投資評価機関モーニングスターのアナリスト、デビッド・シュワルツ氏は語った。ナイキとアディダスだけではない。アパレル各社が中国への依存を減らそうとする中、ベトナムはハイテクのランニングシューズ、スポーツウェア、アウトドア衣料品の生産拠点となってきた。
ルルレモン、コロンビアスポーツウェアおよびサロモンやアークテリクスを所有するアメアスポーツも、最大の製造国はベトナムだ。