最新記事

仮想通貨

ジョークから生まれた仮想通貨ドージコインの時価総額がGM超え!?

Dogecoin Now Worth More Than General Motors as Cryptocurrency Skyrockets

2021年5月6日(木)17時10分
スー・キム
柴犬がロゴのドージコイン

柴犬がロゴのドージコイン  Adrian Black-iStock

<始まり冗談でも、人々がこれをお金として扱い始めたら自動車大手を超える価値を持ってしまった>

あるソフトウエア開発者が2013年に冗談で作った暗号通貨「ドージコイン」の価格が急騰し、その時価総額は遂に1908年創業の米自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)を追い抜いた。

仮想通貨データサイトのコインマーケットキャップによれば、ドージコインの時価総額は5月5日に871億ドルを記録。GMの株式時価総額(本記事の執筆時点で約803億ドル)を上回った。

ドージコイン(暗号通貨市場にはDOGEとして上場されている)は過去24時間で約53%高騰し、5日には約0.66ドルを記録。コインマーケットキャップによれば、一時0.69ドルを突破した。過去24時間の取引高は前日から271%増加して、523億ドルを上回った。

スタティスタが作成した以下の図は、2021年に入ってからの主な暗号通貨の価格の推移を示している。

210506stat.png

5日のドージコインの時価総額は、ツイッターの2倍超に達している。ニューヨーク証券取引所におけるツイッターの5日の時価総額は約434億ドルだ。

イーロン・マスクら著名人の支持で話題に

大手企業や暗号通貨の時価総額ランキングを公開している「AssetDash」では、ドージコインの時価総額はGMの155位、ツイッターの290位を抜いて世界138位につけている。

ドージコインの価格は、ここ数カ月で何度か高騰している。4月15日には、1通貨単位の価格が初めて20セントを突破して過去最高値を更新した。

同通貨の価格上昇は1月後半から始まり、一時800%以上高騰した。コインマーケットキャップのデータによれば、価格は2月半ばにいったん横ばいになったものの、4月前半から再び急騰を始めた。

価格高騰の一因はソーシャルメディア上での話題性。電気自動車大手テスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)をはじめ、人気ラッパーのスヌープ・ドッグ、ロックバンド「KISS」のジーン・シモンズらの著名人がドージコインをネタにしたのだ。

最近では、米大手ビーフジャーキーブランドの「スリム・ジム」の親会社コナグラ・ブランズのCEOも支持を表明し、4月15日の価格急騰はそのせいだったと言われている。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

米GDP、第1四半期は+1.6%に鈍化 2年ぶり低

ワールド

米英欧など18カ国、ハマスに人質解放要求

ビジネス

米新規失業保険申請5000件減の20.7万件 予想

ビジネス

ECB、インフレ抑制以外の目標設定を 仏大統領 責
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    今だからこそ観るべき? インバウンドで増えるK-POP非アイドル系の来日公演

  • 3

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗衣氏への名誉棄損に対する賠償命令

  • 4

    心を穏やかに保つ禅の教え 「世界が尊敬する日本人100…

  • 5

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 6

    未婚中高年男性の死亡率は、既婚男性の2.8倍も高い

  • 7

    やっと本気を出した米英から追加支援でウクライナに…

  • 8

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴…

  • 9

    自民が下野する政権交代は再現されるか

  • 10

    ワニが16歳少年を襲い殺害...遺体発見の「おぞましい…

  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 3

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた「身体改造」の実態...出土した「遺骨」で初の発見

  • 4

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

  • 5

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 6

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴…

  • 7

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 8

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親…

  • 9

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 10

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の瞬間映像をウクライナ軍が公開...ドネツク州で激戦続く

  • 4

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 5

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 6

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこ…

  • 7

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 8

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士…

  • 9

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 10

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中