「安楽死」という選択肢があるおかげで、生き続けられる人もいる
EXTENDING THE RIGHT TO DIE
2021年4月14日(水)17時42分
治療不能の鬱病などの精神疾患に苦しむ人々は、安楽死の資格があると判断されるだけで、人生がいくらかでも耐えられるものになるかもしれない。
ベルギーとオランダでは、精神疾患を安楽死の理由として認めている。精神疾患を理由に安楽死を求めた患者100人を対象としたベルギーの研究では、48人の要求が認められたが、そのうち手続きを延期または中止した人が8人いた。安楽死という「選択肢を得られただけで、生き続ける心の平和が得られたため」だという。
最後に残る問題は、患者の精神疾患が治療不能であることを精神医学で確実に確認できるのかという点かもしれない。しかし結局、苦しみがどれだけ耐え難いかを判断できるのは患者だけだ。病気が治る可能性をどれほど重視するかも、患者自身に懸かっている。
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