米FDAワクチン部門トップがケネディ長官批判し辞任 製薬株が急落

3月31日、米食品医薬品局(FDA)のワクチン部門のトップであるピーター・マークス氏が辞任に追い込まれたとの報道を受け、米医薬品メーカーの株価は31日、急落した。写真はFDA本部。米メリーランド州 で2020年8月撮影(2025 ロイター/Andrew Kelly)
Manas Mishra
[31日 ロイター] - 米食品医薬品局(FDA)のワクチン部門のトップであるピーター・マークス氏が辞任に追い込まれたとの報道を受け、米医薬品メーカーの株価は31日、急落した。
マークス氏の辞表によると、同氏は4月5日付で退任する。トランプ大統領の最初の任期中、新型コロナウイルスワクチンの開発で主要な役割を果たした同氏は辞表で、ロバート・ケネディ・ジュニア厚生長官のワクチンに対する見解を批判した。
今年初めにトランプ氏が大統領に就任して以来、製薬・バイオテクノロジー業界は圧力を受けている。関税計画に、従来課税から除外されてきた医薬品も含まれるのではないかとの懸念と、ワクチンの安全性や有効性に懐疑的なケネディ氏が連邦機関の改革を計画していることが背景にある。
ワクチンに軸足を置く米ノババックスは8%超、独ビオンテックの株価は4%超の下落。遺伝子治療開発の米タイシャ・ジーン・セラピーズ、ソリッド・バイオサイエンシズ、サレプタ・セラピューティクスも大幅安となった。