あからさまな中国人差別を含む社会科テストで米中学校教諭3人が休職処分
Anti-Chinese Stereotypes Used as Test Answers in Texas Middle School Quiz
新型コロナウイルスの感染拡大以降、アジア系アメリカ人を標的にしたヘイトクライムが全米で急増しており、それに抗議する「#StopAsianHate」(アジア系に対するヘイトをやめろ)運動も立ち上がっている。カリフォルニア州立大学の憎悪・過激主義研究センターの調査によると、全米の人口上位16都市で2020年に起きたアジア系に対するヘイトクライムは122件に上り、2019年から150%近く増加した。
別団体の「ストップAAPIヘイト」の調査で、2020年3月のパンデミック以降、アジア・太平洋諸島系(AAPI)に対する暴行の報告が3000件以上あったことがわかった。
今回のテストの問題が発覚する2週間前には、ジョージア州アトランタでヘイトクライムの疑いがある銃乱射事件が発生し、アジア系女性6人が殺害された。
トランプが煽った差別意識
民主党のグレース・メン下院議員(ニューヨーク州選出)や、暴力に反対する社会活動家らは、こうした暴力増加の責任はドナルド・トランプ前大統領によるパンデミックに関連した反中発言にあるとしている。
メンは2020年9月、アジア系アメリカ人を標的とするヘイトクライムの増加に言及しながら、「『チャイニーズウイルス』とか『武漢ウイルス』とか『カンフル(Kung-flu)』(カンフーとインフルエンザを組み合わせた表現)のような差別的な言葉を、とりわけトランプや、共和党下院院内総務のケビン・マッカーシーといった政治家が使うのは、もうたくさんだ」と述べた。
さらに「アジア系アメリカ人コミュニティーを利用して、新型コロナに対する人々の不安を煽ることも、もうたくさんだ」と、メンは述べている。
(翻訳:ガリレオ)