「影の船団」に偽造保険証書発行、ノルウェー金融当局が調査

ロシアが西欧諸国の制裁回避に使用する「影の船団」の旧式石油タンカー数十隻に発行された保険証書が、偽造だったことが分かった。写真はナホトカ湾で2022年12月撮影(2025年 ロイター/TATIANA MEEL)
[2日 ロイター] - ロシアが西欧諸国の制裁回避に使用する「影の船団」の旧式石油タンカー数十隻に発行された保険証書が、偽造だったことが分かった。ノルウェー金融監督庁が明らかにした。当局は文書偽造に関わったとみられる会社を調査。同国警察も金融当局からの通報を受け、文書偽造・行使や保険事業の無許可営業の疑いで捜査している。
関与が疑われているのは、ノルウェーに本社があるロマリン社。3月初旬時点で、同社のウェブサイトには西側の制裁下にある船舶などの名前が少なくとも30隻超掲載されていた。ただ、金融当局によると、保険会社としての登録はないという。
西側の制裁下にある船舶は西側の保険には入れず、事故の際には環境への悪影響などのリスクを抱える。
ロマリンは、タンカーが沈没したり環境汚染を引き起こしたりした場合に西側の保険に加入しているように見せ掛けようとしたという。金融当局職員はロイターに「極めて特異なケースだ」と述べた。
金融当局は1月に同社に警告したが返答がなく、3月4日に業務停止命令を出したという。
ノルウェーの民間データベースによると、同社の所有者はロシア国籍でノルウェーの保険会社の元従業員。
ロイターが、同社保険加入の船が制裁対象だとロマリンに指摘したところ、同社は3月12日、技術的な問題で誤表示されたと回答した。
同社の前所有者は、保険証書は一目で偽造と分かるコピーだったと指摘。実在しない法律を引用し、金融当局に在籍しない人物の署名があり、偽の印鑑が押されていたという。