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アメリカを統合する大前提が「今回壊れた」可能性は何パーセントか

2021年1月20日(水)13時50分
田所昌幸+小濵祥子+待鳥聡史(構成:ニューズウィーク日本版ウェブ編集部)

■田所: なるほど、ありがとうございます。私からも特集について一言申し添えるとしたら、コロンビア大学教授であるアレクサンダー・スティル氏の「啓蒙の終焉?」についてです。スティルさんは私の長年の友人でもあり、ジャーナリストとしても有力ですぐれた知識人なので、敢えて疑問に思ったことを言ってみたいと思います。

もちろん、スティルさんの論考をお読みいただいた上で皆様にはそれぞれご判断いただきたいと思っていますが、とにかく、今のアメリカのリベラル知識人のトランプ政権に対する受け止め方がよくわかる論考でした。ただトランプ現象への批判や嘆きはよくわかるのですが、トランプに投票した人々への理解なり共感が乏しいのではないか。これではトランプ陣営に勝てないのではないか。彼ほどの優秀な人がどうしてこういう思考回路になってしまったのか? とやや驚いてしまったというのが、私の率直な気持ちです。

また、今回ここで議論したことや「アステイオン」93号の特集「新しい『アメリカの世紀』?」についても後に振り返るような機会を持つことができればと思っています。小濵先生、待鳥先生、本日はどうもありがとうございました。


アステイオン93
 特集「新しい『アメリカの世紀』?」
 公益財団法人サントリー文化財団
 アステイオン編集委員会 編
 CCCメディアハウス

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