元通りのアメリカを目指すバイデンの閣僚候補
Progressives Cheer Joe Biden's First Round of Cabinet Picks: 'A Great First Step'
財務長官について、議会の多くの進歩派はエリザベス・ウォーレン上院議員(民主党、マサチューセッツ州)が選ばれることを望んでいたかもしれないが、ウォーレン自身もジャネット・イエレンを指名したバイデンに拍手を送った。承認されれば、オバマ政権下でFRB(米連邦準備理事会)初の女性議長になったイエレンは、初の女性財務長官になる。
「ジャネット・イエレンは財務長官としてまさに適任だ」と、ウォーレンは述べた。「最も成功したFRB議長の一人として、ウォール街の金融機関にも立ち向かい、ウェルズ・ファーゴ銀行に小口の顧客に対する不正営業の責任をとらせた」
移民を代弁するリーダー
「リボルビング・ドア・プロジェクト」「デマンド・プログレス」といったリベラル団体は、イエレンの起用を「進歩派の勝利」と位置付け、彼女は「正しい方向への大きな一歩を意味する存在だ」と語った。これらの団体は共同声明を出し、失業を減らすために赤字財政を支持し、気候変動に対処する政策を後押しし、銀行規制の強化を提唱し、ウェルズ・ファーゴの不正な営業慣行に「前例のない厳しい処分」を科したイエレンは、財務長官に適していると述べた。
「イエレンは銀行規制の厳格化を求め、ルールを破る相手には罰を与えることを恐れない人物であることを行動で示した。そのスタンスは、経済政策とは企業やウォール街ではなく一般の人々の利益を反映すべきであるという世論の大多数の意見と一致している」
移民問題を統括する国土安全保障省長官にバイデンが選んだのは、オバマ政権で同省の副長官を務めていたキューバ系アメリカ人弁護士アレハンドロ・マヨルカスだ。承認されれば、マヨカスは中南米系として初の国土安全保障省長官となる。
リベラル派の進歩派議員連盟で共同議長を務めるプラミラ・ジャヤパル下院議員(民主党、ワシントン州)は、この人選を「説得力のあるスマートな選択」と呼んだ。
マヨルカスは、移民活動家からも歓迎されている。
中南米系アメリカ人の政治団体「ラティーノ・ビクトリー」は、マヨルカスの指名は「バイデン・ハリス政権のあらゆるレベルで中南米系の権利を確保するための偉大な一歩になるだろう」という声明を出した。
「移民をアメリカの強みと見るリーダーが、ついに登場することになる」と、国立移民法センターのマリエレナ・ヒナカピー所長は付け加えた。
次期国連大使にリンダ・トーマスグリーンフィールドを選んだバイデンの選択は、党派を超えて支持された。トーマスグリーンフィールドは、オバマ政権とトランプ政権でアフリカ問題担当国務次官補を務めた。