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バイデン政権

元通りのアメリカを目指すバイデンの閣僚候補

Progressives Cheer Joe Biden's First Round of Cabinet Picks: 'A Great First Step'

2020年11月25日(水)18時45分
ラムジー・タッチベリー

リベラルな投票行動を重ねてきたジェフ・マークリー上院議員(民主党、オレゴン州)は、トーマスグリーンフィールドと国務長官に指名されたトニー・ブリンケンを「アメリカの国際関係を軌道に乗せるために必要な、外交における経験と品性を備えている」と語った。

ビル・キャシディ上院議員(共和党、ルイジアナ州)は、ルイジアナ州出身のトーマスグリーンフィールドを祝福した。

国家安全保障担当大統領補佐官に選ばれたのは、バイデンの副大統領時代に国家安全保障顧問を務めたジェイク・サリバンだ。進歩派議員連盟のメンバーであるテッド・リュウ下院議員(民主党、カリフォルニア.)は、サリバンを「最高!」と評した。

世界を率いる用意

進歩派は、これまでのバイデンの選択に全体としては喜んでいるものの、一人だけ激しく反発している候補がいる。オバマ政権で大統領首席補佐官を務めた元シカゴ市長ラーム・エマニュエルだ。

オカシオコルテスのようなリベラル派は、2014年の黒人少年ラクアン・マクドナルド射殺事件に関わる警察の隠蔽工作にエマニュエルが関与していたことから、閣僚に入る資格はないと主張している。バイデンはエマニュエルを米通商代表に検討していると伝えられている。

それでも、これまでのところバイデンは、物議を醸す人物ではなく、身内の民主党と共和党の一部から歓迎される候補者に的を絞っている。

「アメリカが再び軌道に乗り、世界から逃げるのでなくその先頭に立ち、国際的交渉の議長役を務める準備ができたことを示再び強国として国際秩序の担い手となる心構えができていることを反映したチームだ」と、バイデンは語った。「敵には立ち向かい、同盟国は拒絶せず、アメリカの価値観のために立ち上がる用意がある」

バイデンは共和党主導の議会上院に対し、これら閣僚候補の迅速な承認を強く求めた。

「議会上院のみなさん。私は優れた候補者たちが速やかに承認されることを願っている」と、バイデンは語った。「そして、党派を超えて力をあわせ、誠意をもってアメリカのために前進することを願っている」

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