「娘も接種した」とプーチンが太鼓判を押すロシア製ワクチンは信頼できるのか?
ロシアが開発したワクチンに世界の注目が集まるが RUSSIAN DIRECT INVESTMENT FUND-HANDOUT-REUTERS
<世界初の新型コロナワクチンは「スプートニクV」と名付けられ、9月から大量生産が始まる見通し>
ロシアのプーチン大統領は8月11日、国内で開発された世界初の新型コロナウイルスのワクチンを承認すると発表した。臨床試験の開始から2カ月弱で、最終段階となる第3段階は始まったばかりだ。
スプートニクVと名付けられたワクチンは、9月から大量生産が始まる見通し。プーチンは、自身の娘の1人もワクチンを接種したと明かした。接種後には一時発熱したが「それだけだった」という。プーチンが娘について言及するのは、極めて珍しいことだ。
ロシアはワクチン開発に国の威信を懸けていたようだが、専門家からは早さと引き換えに安全性と効能が懸念されるとの声が上がる。米国立アレルギー・感染症研究所のアンソニー・ファウチ所長は「ワクチンを開発したと言うことは誰にでもできるが、その安全性や効能を証明しなければならない」と言う。
「タブー」を破り家族に言及してまで成功をアピールしたプーチンだが、本当に人類をコロナから救えるだろうか。
<2020年8月25日号掲載>
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