韓国高裁、世界最大の児童ポルノサイトをダークウェブで運営した男を擁護? 米検察の引き渡し要請を却下
ソウル高裁の決定に国内外から批判
刑の軽さ、またアメリカへの引き渡し拒否が大きく報道されると、海外からの批判も相次いだ。イギリスBBCのソウル特派員であるローラ・ビッカー記者は、自身のTwitterで「韓国検事は、空腹のため卵18個を盗んだ男性に18カ月型を求刑した。 そして、世界最大の児童ポルノサイトを運営したソン・ジョンウにも同じ期間の刑量を下した」と、皮肉めいたツイートを投稿した。さらに、「その(サイトの)犠牲者の中には、生後6カ月になったばかりの赤子もいた」と続けている。
続いて今月6日NYタイムズ紙は、「このサイトを通じ、児童性搾取動画をダウンロードしたアメリカ人男性でさえ懲役5〜15年を宣告された」とソン・ジョンウの刑期の短さを批判した。
韓国の世界日報によると、児童性搾取根絶を訴える非営利団体ECPAT Internationalの研究事業部局長マリーロール・ルミノーは、インタビューで「アメリカならば数十年の判決が言い渡されるだろう。韓国は児童性搾取による犯罪の法的処置が軽すぎる」と語ったと報じている。
韓国の市民団体は英独に引き渡し要請するよう求める
もちろん、韓国国内でも判決結果を批判する声が高まり、今月7日には最高裁判所前で女性団体を中心としたグループがデモを行った。またアメリカ以外の海外にも、このサイトの利用者や被害者がいて、韓国と犯罪者引き渡し条約を結んでいるイギリス、ドイツなどに、ソン・ジョンウの引き渡し要請をしてほしいと働きかけもはじめている。
この騒動を通して、韓国は性搾取に寛大すぎると世界からブーイングを受けているが、日本でも同じような批判は少なくない。特に今回の被害者は未成年者である。これを機にこのような犯罪が二度と起こらないよう世界的に取り締まりの強化を望むとともに、被害者の心のケアとプライバシーをしっかりと守って捜査を進めてほしい。
【話題の記事】
・感染防止「総力挙げないとNYの二の舞」=東大・児玉氏
・巨大クルーズ船の密室で横行するレイプ
・東京都、21日の新型コロナ新規感染230人程度 13日連続で100人以上続く
・インドネシア、地元TV局スタッフが殴打・刺殺され遺体放置 謎だらけの事件にメディア騒然
2020年7月28日号(7月21日発売)は「コロナで変わる日本的経営」特集。永遠のテーマ「生産性の低さ」の原因は何か? 危機下で露呈した日本企業の成長を妨げる7大問題とは? 克服すべき課題と、その先にある復活への道筋を探る。