韓国高裁、世界最大の児童ポルノサイトをダークウェブで運営した男を擁護? 米検察の引き渡し要請を却下
米国に引き渡されると懲役数十年の可能性
韓国の「犯罪人引渡し条約」によると、韓国領域にいる犯罪人が韓国と請求国の法律によって死刑、無期、1年以上の懲役に相当する罪を犯した場合、請求国に引き渡すことができることを規定している。
ただし、「公訴時効が完成された場合」「その犯罪について韓国の裁判所で裁判が遂行中もしくは確定された場合」「犯罪人が宗教、政治的信念などの理由で処罰される心配があると認められた場合」などには引き渡しを拒否できる。さらに、「犯罪人が韓国国籍である場合」「大韓民国領域で起こした犯行の場合」なども、任意的引き渡し拒絶事由として拒否が可能だ。
余談だが、「犯罪人引渡し条約」と言えば、日本はたった2カ国としか条約を締結していないのはご存じだろうか。その2カ国とは、アメリカと韓国である。取引国が極端に少ない理由は大きく2つあると言われている。1つは「日本は島国であり、海外に逃げたり、犯罪者が日本へ逃亡してきたりしても、出入国管理体制がしっかりしている為水際で出入国を食い止めることができる」そして2つ目は「死刑制度が残っている為、犯罪者を引き渡すと死刑にされる可能性がある為」である。
さて、ソン・ジョンウだが、韓国ではたった1年半の刑期で済んだものの、もしもアメリカに引き渡されて裁判で有罪になれば数十年は刑務所の中にいることと言われる。そのことを察してか、あの手この手でアメリカ行きを阻止しようとしていたようだ。
父親が起訴、米国引き渡しの阻止狙う?
ソン・ジョンウの父親は、アメリカからの引き渡し要請があった1カ月後、息子が自分の名前を勝手に利用して通帳を作ったことや、サイトの運営で手に入れた金についてマネーロンダリングしたなどの犯罪を警察に通報し、少しでも刑期を追加してアメリカに行かせないようにした疑いがかかっている。この容疑について今月17日には、父親が警察に出頭し事情聴取が行われた。
さらにソン・ジョンウは、2審の審理が終わった2019年4月16日の翌日、婚姻届けを提出している。実は、1審で3年の刑期が言い渡されていたのだが、2審では1年6カ月に減刑されている。その理由は「2019年4月17日婚姻届書を提出し、扶養する家族が生じた為」と言われている。刑が決定し宣告されるまでの間に急遽提出した婚姻届書が量刑に勘案されたとし、今韓国ではこの結婚の真偽までが疑われだしている。
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