最新記事

暴露本

トランプは病んでいる──姪の臨床心理士が語る

Niece Says Trump Calling Her a 'Mess' Is an Attack He Hurls Toward Womens

2020年7月20日(月)17時00分
ジョスリン・グレッシュチャック

メアリー・トランプの暴露本は7月14日の発売初日に95万部売れた Carlo Allegri-REUTERS

<暴露本を出した姪を非難したトランプにも動じず、おじの深い心の傷を憂う>

ドナルド・トランプは7月17日、自分に関する暴露本を出版した姪のメアリー・トランプについて、「頭が混乱した」人物とツイッターで非難した。

17日夕方、CNNの番組に出演したメアリー・トランプは、「頭が混乱した人物」という批判は、「おじがもっぱら女性を攻撃するときに使う言葉だ」と冷静に受け流した。

この番組のインタビューの数時間前、トランプはツイッターでメアリーを激しく非難した。

「メアリーは私のことをほとんど知らないし、私の素晴らしい両親(彼らはメアリーに我慢がならなかった!)と私について嘘ばかり書き、秘密保持契約にも違反した。私の確定申告の内容を暴露したことも違法だ。まったく頭が混乱している!」と、トランプは書いた。

トランプが指摘しているのは、メアリーがトランプ一家の納税申告に関するニューヨーク・タイムズ紙のスクープの主な情報源だったということらしい。

「混乱している」という主張については、おじはナンシー・ペロシ下院議長について同じことを言ったと思う、とメアリーは語った。「正直なところ、素晴らしい人が仲間でうれしい」

不正は生活の一部

トランプの17日のツイートは、彼の姪がトランプの半生を暴露する本を14日に出版して以来、初めての発言となる。

著書の『トゥー・マッチ・アンド・ネバー・イナフ:私の家族はいかにして世界で最も危険な男を作ったか』の中で、メアリーは、大統領を中心に展開する家族のたくさんの秘密について詳しく説明している。

メアリーにとって別のおじであるロバート・トランプ(ドナルドの末弟)は、メアリーの本が秘密保持契約に違反していると主張し、出版の差し止めを裁判所に求めた。だが裁判所は本の発売前夜に、秘密保持契約はメアリーの祖父フレッド・トランプ・シニアの意志に関するものであって、ドナルド・トランプとは関係しないと判断した。

販売初日に95万部を売り上げたこの本には、トランプの女性の扱い方やトランプがいじめの治療を受けたこと、トランプとその一族の大半にとって「不正行為は生活の一部」であることについて、さまざまな逸話が含まれている。

ホワイトハウスは、この本は「虚偽」だらけだと主張している。

臨床心理学者のメアリー・トランプは17日、トランプは「生い立ちが原因で、心理的に深い傷をうけた男」であると主張した。

<参考記事>大学入学試験SATの「替え玉受験」も暴露 臨床心理学者のトランプ姪が暴く一家の秘密
<参考記事>精神医学の専門家が危惧する、トランプの「病的自己愛」と「ソシオパス」

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

EUが対抗措置を90日間保留、米関税一時停止を欧州

ビジネス

豪中銀、金利の道筋を決めるのは時期尚早=総裁

ビジネス

ドイツ経済研究所、25年成長予測0.1%に下げ 相

ビジネス

中国のイラン産原油輸入、米制裁強化懸念で3月に急増
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:トランプ関税大戦争
特集:トランプ関税大戦争
2025年4月15日号(4/ 8発売)

同盟国も敵対国もお構いなし。トランプ版「ガイアツ」は世界恐慌を招くのか

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    公園でひとり歩いていた老犬...毛に残された「ピンク色」に心打たれる人続出
  • 2
    【心が疲れたとき】メンタルが一瞬で “最強” になる「超短い一言」
  • 3
    クレオパトラの墓をついに発見? 発掘調査を率いた考古学者が「証拠」とみなす「見事な遺物」とは?
  • 4
    【クイズ】ペットとして、日本で1番人気の「犬種」は…
  • 5
    投資の神様ウォーレン・バフェットが世界株安に勝っ…
  • 6
    まもなく日本を襲う「身寄りのない高齢者」の爆発的…
  • 7
    使うほど脱炭素に貢献?...日建ハウジングシステムが…
  • 8
    毛が「紫色」に染まった子犬...救出後に明かされたあ…
  • 9
    ロシア黒海艦隊をドローン襲撃...防空ミサイルを回避…
  • 10
    健康寿命を伸ばすカギは「人体最大の器官」にあった.…
  • 1
    ひとりで海にいた犬...首輪に書かれた「ひと言」に世界が感動
  • 2
    公園でひとり歩いていた老犬...毛に残された「ピンク色」に心打たれる人続出
  • 3
    【話題の写真】高速列車で前席のカップルが「最悪の行為」に及ぶ...インド人男性の撮影した「衝撃写真」にネット震撼【画像】
  • 4
    健康寿命を伸ばすカギは「人体最大の器官」にあった.…
  • 5
    【心が疲れたとき】メンタルが一瞬で “最…
  • 6
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる…
  • 7
    クレオパトラの墓をついに発見? 発掘調査を率いた…
  • 8
    ロシア黒海艦隊をドローン襲撃...防空ミサイルを回避…
  • 9
    「吐きそうになった...」高速列車で前席のカップルが…
  • 10
    紅茶をこよなく愛するイギリス人の僕がティーバッグ…
  • 1
    中国戦闘機が「ほぼ垂直に墜落」する衝撃の瞬間...大爆発する機体の「背後」に映っていたのは?
  • 2
    ひとりで海にいた犬...首輪に書かれた「ひと言」に世界が感動
  • 3
    公園でひとり歩いていた老犬...毛に残された「ピンク色」に心打たれる人続出
  • 4
    「さようなら、テスラ...」オーナーが次々に「売り飛…
  • 5
    【話題の写真】高速列車で前席のカップルが「最悪の…
  • 6
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山…
  • 7
    「今まで食べた中で1番おいしいステーキ...」ドジャ…
  • 8
    市販薬が一部の「がんの転移」を防ぐ可能性【最新研…
  • 9
    健康寿命を伸ばすカギは「人体最大の器官」にあった.…
  • 10
    テスラ販売急減の衝撃...国別に見た「最も苦戦してい…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中