最新記事

ビジネススキル

仕事への集中を邪魔するスマホは大敵、ではどうすればいい?

2020年6月16日(火)10時20分
ニューズウィーク日本版ウェブ編集部

どこにでも持ち運べるスマホは現代最強の情報源 apichon-tee/iStock.

<現代の最強の情報源であるスマホは、情報がどんどん入ってくるので、目に見えるところにあるととにかく気が散ってしまう>

複数のタスクを同時並行でこなす「マルチタスク」ではなく、一つの事柄に集中して着実に処理をする「ワンタスク戦略」――それを繰り返すことで「確実な成果」を必ず手にすることができ、効率よく仕事を進めることも可能になる。

この「一点集中」を実践して成果を挙げているのが、司法書士や監査業務、講演、経営など、多様な能力が求められる仕事を同時並行で進めている碓井孝介氏。その経験・実践に基づくスキルを著書『図解でわかる 一点集中のすごいコツ』(CCCメディアハウス)で公開している。

その一部を抜粋し、3回に分けてこちらで掲載する。今回はその第3回。

*抜粋第1回:「マルチタスク」など存在しない、効率がいいのは一つのタスクに集中する「ワンタスク」
*抜粋第2回:「最強の時短仕事術」で、毎朝やるべき1つのこと

◇ ◇ ◇


Task Rule 19 スマホは大敵、できれば違う空間に

◆情報の流入を阻止する
ワンタスク戦略を実現するために、思考の対象を減らし、意識が目の前のタスクから離れないようにします。

思考の対象を減らすためには、流入する情報をコントロールし、その量自体を減らしてしまいましょう。考え事をする際の前提になるもの自体を減らす、というわけです。

情報をコントロールし、入手する情報量を減らす工夫は、一見するとよくないことのように思えます。世の中には「持っている情報量が多い=できる人」とみなす風潮があるためです。

しかし、そんな思い込みは捨てましょう。目の前にあるタスクを一つひとつこなすことが大切なのであり、情報に疎くても成果は出せるのです。

ところで、昨今においては、情報は主にスマートフォンを使って入手する人が大半です。テレビや新聞、パソコンよりも、どこにでも気軽に持って運べるスマホこそが、現代において最強の情報源なのです。

「最強の」情報源であるスマホは、一点集中でタスクをこなすことを心がける私たちにとって、「最恐の」情報源であることも忘れてはいけません。情報がどんどん入るスマホのせいで、とにかく気が散ってしまう......。これは、あなただけではないのです。

スマホから逃れる最も効果的な方法は、スマホを持たないことです。しかし、現代人の都合上、そうも言っていられません。ここでは、一点集中のためのスマホとのつきあい方を提案します。

taskrule19-01.jpg

上の図解は『図解でわかる 一点集中のすごいコツ』P91に掲載

◆アナログ化のすすめ
スマホに集中状態を邪魔されないようにするためには、スマホを極力使わない(手に取らない)工夫が大切です。使ってしまうと、SNSのメッセージや最新ニュースなど余計な情報まで見てしまい、思考がそれてしまいます。

スマホから逃れるために、スマホでしていたことも、今後は極力アナログで行うことが有効です。

たとえば、予定の管理はスマホのアプリを使うのではなく、あえて紙の手帳を使います。数字の計算をするときは、スマホの電卓機能を使うのではなく、リアル電卓を使うのです。

アナログのモノは、手帳なら予定管理、電卓なら計算というように、その用途でしか使うことができません。用途が限られているからこそ、ほかの情報が入ってくることがなく、目の前のタスクから思考が離れにくくなるのです。

今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ビジネス

FRBの独立性強化に期待=共和党の下院作業部会トッ

ビジネス

現代自、関税対策チーム設置 メキシコ生産の一部を米

ビジネス

独IFO業況指数、4月86.9へ予想外の上昇 貿易

ワールド

カシミール襲撃犯「地の果てまで追う」とモディ首相、
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:独占取材 カンボジア国際詐欺
特集:独占取材 カンボジア国際詐欺
2025年4月29日号(4/22発売)

タイ・ミャンマーでの大摘発を経て焦点はカンボジアへ。政府と癒着した犯罪の巣窟に日本人の影

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    教皇死去を喜ぶトランプ派議員「神の手が悪を打ち負かした」の真意
  • 2
    トランプ政権はナチスと類似?――「独裁者はまず大学を攻撃する」エール大の著名教授が国外脱出を決めた理由
  • 3
    【クイズ】「地球の肺」と呼ばれる場所はどこ?
  • 4
    「スケールが違う」天の川にそっくりな銀河、宇宙初…
  • 5
    日本の10代女子の多くが「子どもは欲しくない」と考…
  • 6
    アメリカは「極悪非道の泥棒国家」と大炎上...トラン…
  • 7
    【クイズ】世界で最もヒットした「日本のアニメ映画…
  • 8
    「生はちみつ」と「純粋はちみつ」は何が違うのか?.…
  • 9
    【クイズ】世界で1番「iPhone利用者」の割合が高い国…
  • 10
    トランプの中国叩きは必ず行き詰まる...中国が握る半…
  • 1
    「生はちみつ」と「純粋はちみつ」は何が違うのか?...「偽スーパーフード」に専門家が警鐘
  • 2
    【クイズ】世界で最も「半導体の工場」が多い国どこ? 1位は意外にも...!?
  • 3
    しゃがんだ瞬間...「えっ全部見えてる?」ジムで遭遇した「透けレギンス」投稿にネット騒然
  • 4
    「スケールが違う」天の川にそっくりな銀河、宇宙初…
  • 5
    【渡航注意】今のアメリカでうっかり捕まれば、裁判…
  • 6
    【クイズ】「地球の肺」と呼ばれる場所はどこ?
  • 7
    女性職員を毎日「ランチに誘う」...90歳の男性ボラン…
  • 8
    【クイズ】売上高が世界1位の「半導体ベンダー」はど…
  • 9
    教皇死去を喜ぶトランプ派議員「神の手が悪を打ち負…
  • 10
    『職場の「困った人」をうまく動かす心理術』は必ず…
  • 1
    【話題の写真】高速列車で前席のカップルが「最悪の行為」に及ぶ...インド人男性の撮影した「衝撃写真」にネット震撼【画像】
  • 2
    健康寿命を伸ばすカギは「人体最大の器官」にあった...糖尿病を予防し、がんと闘う効果にも期待が
  • 3
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?
  • 4
    【心が疲れたとき】メンタルが一瞬で “最…
  • 5
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き…
  • 6
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる…
  • 7
    間食はなぜ「ナッツ一択」なのか?...がん・心疾患・抜…
  • 8
    自らの醜悪さを晒すだけ...ジブリ風AIイラストに「大…
  • 9
    北朝鮮兵の親たち、息子の「ロシア送り」を阻止する…
  • 10
    【クイズ】世界で最も「半導体の工場」が多い国どこ…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中