新型コロナ対策の規制緩和した韓国 感染症と暮らす「新しい生活様式」とは
韓国では新型コロナへの規制が緩和され、野球やサッカーなども無観客でリーグ戦が開幕。 ただし練習や試合以外は常にマスクの着用が義務づけられている。写真は5月8日全州で行われた全北現代モータースと水原三星ブルーウィングスの試合前のようす。KIM HONG-JI / REUTERS
<感染拡大からの抑え込み、規制緩和とクラスター発生。先行する韓国に日本が見習うところは?>
これまでユニークなアイデアと、徹底的な感染ルートの情報公開で新型コロナウイルスの抑え込みを成功させ、世界から注目を浴びていた韓国。しかし、今月6日に「緩和した社会的距離の確保」から「生活の中の距離確保」に切り替え、規制を緩めたとたんに梨泰院のクラブからのクラスター発生が明るみになってしまった。これまで減少していた感染者数も残念ながらまた増え始め、感染第2波も囁かれる始末だ。
一方、日本でも今月末まで延期された緊急事態宣言が、一部特定警戒の地域も含めて39県で解除された。この感染予防のための規制が少し緩和された後、どのように日常生活を取り戻していけばいいのか。韓国のように感染第2波の懸念に怯えないためには何に気を付ければいいのだろうか。
韓国が定めた社会的な感染予防策
韓国政府は「生活の中の距離確保」として、「1日2回以上の換気/消毒」「体調不良時には3〜4日家で休む」など、日々の生活の中での5つの基本的な感染予防策の徹底を求めているが、それ以外に、仕事場や公共施設などでの注意点を31の項目に分けて発表した。
これによると、例えば、会社の中ではできれば2m(最短でも1m)の間隔をあけ、キーボード、電話機などは1日2回の消毒が望ましいとされている。
ほかにも様々な注意点が記されているが、韓国らしいものといえば、韓国の大型スーパーに行くと試食や実演販売が行われていることが多いが、飛沫感染の可能性が高まるため、館内アナウンスや看板で代用するようにと記載されている。
また結婚式では、握手やハグはやめて目礼が推奨されている。韓国は握手文化が根付いていて、近い間柄ではハグもよく行われるが、これも禁止行為とされた。
ジムなど屋内スポーツ施設では、指導者と利用者はマスク着用が勧められている。ただ、マスクを着用しながらの運動は息苦しそうで、どこまで守られるのかその実効性は難しいところだ。
その他、映画館やカラオケ等、様々な業種ごとに感染対策が記されているが、そのどれにも共通しているのが換気と消毒、2m(最低でも1m)の間隔をあけることが望ましいという点だ。
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