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スイス中銀、投資方針巡り環境団体が抗議

2025年04月25日(金)19時01分

4月25日、スイス国立銀行(SNB)が開催した年次株主総会で、環境保護団体がSNBの投資方針に対する抗議活動を行った。ベルンの同銀前で2024年11月撮影(2025年 ロイター/Denis Balibouse)

[ベルン 25日 ロイター] - スイス国立銀行(SNB)が25日開催した年次株主総会で、環境保護団体がSNBの投資方針に対する抗議活動を行った。

環境団体はSNBに対し、アマゾンの熱帯雨林やブラジルのセラード(熱帯サバンナ)などで環境破壊を引き起こしているとされる企業から資金を引き揚げるよう要求。

総会会場の外で「森林破壊はスイスの価値観ではない」と書かれた横断幕などを掲げ、投資除外基準の強化や株主としての影響力の行使を求めた。

SNBは市場中立的なパッシブ運用戦略を維持しており、政府からは特定の経済セクターの動向に影響を与える任務は課せられていない。

SNBのサステナビリティー報告書によると、深刻な環境破壊、人権侵害、禁止兵器の製造を行う企業は投資対象から除外されている。エネルギー生産用の石炭を採掘する企業も除外対象となっている。

ただ環境団体は、こうしたスタンスでは不十分だと主張。気候問題に関する要望を企業に伝え、議決権を行使するノルウェーの政府系ファンドのような手法を求めている。

ロイター
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