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感染症対策G7首脳テレビ会議 米発表「WHO改革を議論」、日英加は連携強調
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米ホワイトハウスは16日、G7首脳のテレビ会議で、WHOの組織機構の見直しや改革を求める声が上がったと明らかにした。写真は1月30日、ジュネーブで撮影(2020年 ロイター/Denis Balibouse/File Photo)
主要7カ国(G7)の首脳は16日、新型コロナウイルスに関するテレビ会議を行った。米ホワイトハウスは、世界保健機関(WHO)の組織機構の見直しや改革を求める声が上がったと明らかにした。
ホワイトハウスは声明で「G7首脳は今般の健康危機とそれに伴う人道的・経済的惨事に対する強力かつ国際的な協調対応を確実にし、強く持続的な回復を実現するべく、引き続きあらゆる必要な措置の実行を約束する」と表明。
その上で「G7諸国は年間で10億ドルを超える資金をWHOに拠出しており、会議ではWHOの透明性欠如や新型コロナを巡る不適切な管理体制が議論の焦点となった」と述べた。
日本の外務省によると、安倍晋三首相は会議で、強力な経済政策や緊急事態宣言の拡大など日本の対応を説明するとともに、治療薬の開発および普及や医療保健体制の脆弱な国々への支援の重要性などを訴えた。
カナダのトルドー首相は会議後記者団に、「われわれは引き続き、人々への支援や危機後の景気回復のために、できることは何でもする決意だ」と表明。また、G7はワクチン開発のための国際的な取り組みを支持していると語った。
トランプ米大統領がWHOへの資金拠出の停止を決定したことに他国が抗議したかとの質問には直接回答せず、「国際的協調が必要となっており、WHOは連携・協調の重要な一部だ。問題が提起されているのは認識しているが、同時に、協調を継続することが非常に重要だ」と述べるにとどめた。
英政府は会議後に出した声明で、G7首脳は新型コロナの世界的な感染拡大を止めるのに「治療薬とワクチンの迅速な開発と生産が極めて重要になるとの見解で一致した」と表明した。
新型コロナ感染症から回復後に療養中のジョンソン首相の代理を務めるラーブ外相がテレビ会議に参加。声明によると、「外相は国際的に協調した対応の必要性を強調した」という。
*情報を追加しました
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