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感染症対策オーストリア、新型コロナウイルス対策の制限措置を14日に緩和 欧州で初
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オーストリアのクルツ首相は、新型コロナウイルス対策の一環で導入した制限措置を今月14日から一部緩和すると発表した。写真はウィーンで、閉まった店の前を歩くマスク姿の人々(2020年 ロイター/Leonhard Foeger)
オーストリアのクルツ首相は6日、新型コロナウイルス対策の一環で導入した制限措置を今月14日から一部緩和すると発表した。欧州で制限措置の緩和日程を決めたのはオーストリアが初めて。
同国は3週間前に学校やバー、レストラン、劇場、必要不可欠ではない商店、多くの人が集まる施設を閉鎖。国民に外出禁止を指示し、可能な限り自宅で仕事をするよう呼びかけていた。
アンショーバー保健相によると、こうした措置により、感染者の増加ペースは1日当たり1.6%に鈍化。入院患者数も横ばいとなっている。累計の感染者は1万2206人、死者は220人。
首相は会見で「他国よりも早く厳しい措置を講じたため、最悪の事態を避けることができた」と表明。
デンマーク、チェコ共和国、イタリアも近く同様の措置の概要を明らかにする可能性がある。
クルツ首相は、今回の計画は暫定的なもので、今後7日間の状況次第で変更する可能性があると説明している。
計画によると、店舗面積400平方メートル以下の必要不可欠ではない商店のほか、ホームセンターはイースターマンデー翌日の今月14日から営業再開を認める。5月1日にはすべての商店、ショッピングモール、理容室の営業再開を認める。ただし20平方メートルにつき1人の入店しか認めない。
レストラン、ホテルの営業再開は早くても5月中旬以降。公的なイベントの開催は少なくとも6月下旬以降まで認めない。
政府は今月6日以降、店舗面積が400平方メートルを超えるスーパーや薬局で買い物する客にマスクの着用を義務付けているが、公共交通機関や営業を再開する商店でもマスクの着用を義務付ける。マスクが入手できない場合はスカーフやショールの利用を認める。
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