コロナ危機の最中の韓国総選挙──文在寅政権に勝算あり
A Mid-Term Test for Moon Jae-In
野党側が進行中の公衆衛生危機で得点を稼ごうとするのは無理もないが、これまでのところ、その試みは大した利益を生んでいない。それどころか逆効果になり、野党側の評判にダメージを与えたとも言えそうだ。米誌フォーリン・ポリシーは2月27日付の記事で、WHO(世界保健機関)の勧告に反して、政治集会を繰り返す韓国の保守派を非難。一部の韓国国民もそうした考えを共有している。
3つの要素と世論調査の集計結果の分析から判断すると、韓国の総選挙では与党が過半数を維持、あるいは議席を積み増す可能性が高い。それでも、今回の総選挙は大接戦になるだろう。
朴をめぐるスキャンダルが示したように、韓国人は支持対象を即座に替えることも忘れてはならない。公約である改革に現政権が真剣に取り組まなければ、有権者はためらわず鉄ついを下すはずだ。
From thediplomat.com
<本誌2020年3月31日号掲載>
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