最新記事

日中関係

習近平主席の訪日延期へ 今週中に安倍首相が公表

2020年3月2日(月)10時20分

日中両政府は4月に予定されていた習近平国家主席の国賓としての訪日を延期することで事実上合意した。写真はG20大阪サミットで習氏(左)を迎える安倍晋三首相。2019年6月撮影(2020年 ロイター/代表撮影)

日中両政府は4月に予定されていた習近平国家主席の国賓としての訪日を延期することで事実上合意した。今週中にも安倍晋三首相が公表する見通し。新型コロナウイルスのさらなる感染拡大防止に注力することを双方とも優先する格好だ。政府筋が明らかにした。

習主席は当初2019年の天皇陛下即位後、初の国賓として訪日が予定されていたが、トランプ米大統領が初の国賓として来日。代わりに習氏の国賓訪日は2020年春で調整が進んでいた。

しかし新型コロナウイルスの感染拡大で中国は3月5日に予定されていた全国人民代表大会(全人代、国会に相当)の延期を決定しており、習氏訪日の際の日中案件などの協議を詰めることができない状態となっており、日本側では延期観測も浮上していた。

2月末には中国外交トップの楊潔篪(ヤンチエチー)共産党政治局員が訪日し、安倍晋三首相や茂木敏充外相、北村滋国家安全保障局長と協議した。安倍首相は2月29日の記者会見で4月の国賓来日について「現時点で予定に変更はない」としつつ、「十分な成果をあげる必要があるとの観点から、引き続き日中間で緊密に意思疎通していく」と述べていた。

(竹本能文)

[東京 2日 ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2020トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

【関連記事】
・新型コロナウイルス感染広がるイタリア ローマ法王が病もバチカン重病説を否定
・新型コロナウイルスの流行で中国は野生動物を食べなくなるか
・世界経済を狂わせる新型コロナウイルスの脅威──最大の影響を受けるのは日本


20200310issue_cover150.jpg
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2020年3月10日号(3月3日発売)は「緊急特集:新型肺炎 何を恐れるべきか」特集。中国の教訓と感染症の歴史から学ぶこと――。ノーベル文学賞候補作家・閻連科による特別寄稿「この厄災を『記憶する人』であれ」も収録。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

「ガザ所有」のトランプ発言、国際社会が反発 中東の

ビジネス

EU、Temu・SHEINに販売責任 安価で危険な

ビジネス

独プラント・設備受注、昨年8%減 2年連続のマイナ

ビジネス

日産、ホンダとの統合協議を白紙に 取締役会が方針確
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:中国経済ピークアウト
特集:中国経済ピークアウト
2025年2月11日号(2/ 4発売)

AIやEVは輝き、バブル崩壊と需要減が影を落とす。中国「14億経済」の現在地と未来図を読む

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「体が1日中だるい...」原因は食事にあり? エネルギー不足を補う「ある食品」で賢い選択を
  • 2
    1日大さじ1杯でOK!「細胞の老化」や「体重の増加」を予防するだけじゃない!?「リンゴ酢」のすごい健康効果
  • 3
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 4
    教職不人気で加速する「教員の学力低下」の深刻度
  • 5
    マイクロプラスチックが「脳の血流」を長期間にわた…
  • 6
    中国AI企業ディープシーク、米オープンAIのデータ『…
  • 7
    脳のパフォーマンスが「最高状態」になる室温とは?…
  • 8
    「靴下を履いて寝る」が実は正しい? 健康で快適な睡…
  • 9
    AIやEVが輝く一方で、バブルや不況の影が広がる.....…
  • 10
    DeepSeekが「本当に大事件」である3つの理由...中国…
  • 1
    週刊文春は「訂正」を出す必要などなかった
  • 2
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 3
    1日大さじ1杯でOK!「細胞の老化」や「体重の増加」を予防するだけじゃない!?「リンゴ酢」のすごい健康効果
  • 4
    「DeepSeekショック」の株価大暴落が回避された理由
  • 5
    今も続いている中国「一帯一路2.0」に、途上国が失望…
  • 6
    「靴下を履いて寝る」が実は正しい? 健康で快適な睡…
  • 7
    DeepSeekショックでNVIDIA転落...GPU市場の行方は? …
  • 8
    老化を防ぐ「食事パターン」とは?...長寿の腸内細菌…
  • 9
    「体が1日中だるい...」原因は食事にあり? エネルギ…
  • 10
    足の爪に発見した「異変」、実は「癌」だった...怪我…
  • 1
    ティーバッグから有害物質が放出されている...研究者が警告【最新研究】
  • 2
    週刊文春は「訂正」を出す必要などなかった
  • 3
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 4
    有害なティーバッグをどう見分けるか?...研究者のア…
  • 5
    体の筋肉量が落ちにくくなる3つの条件は?...和田秀…
  • 6
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 7
    「涙止まらん...」トリミングの結果、何の動物か分か…
  • 8
    「戦死証明書」を渡され...ロシアで戦死した北朝鮮兵…
  • 9
    1日大さじ1杯でOK!「細胞の老化」や「体重の増加」…
  • 10
    中国でインフルエンザ様の未知のウイルス「HMPV」流…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中