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感染症対策オーストラリア五輪委、東京五輪1年延期を前提に選手へ準備を呼び掛け
オーストラリア五輪委員会(AOC)は、同国の選手は2021年夏の東京五輪に向け準備すべきだとの認識を示した。写真はシドニーで2017年5月撮影(2020年 ロイター/DAVID GRAY)
オーストラリア五輪委員会(AOC)は23日、新型コロナウイルスの感染拡大により、2020年の東京五輪に向けて選手を招集することができないとした上で、選手たちは開催が21年に延期されることを前提に準備すべきだとの認識を示した。
AOCのキャロル最高経営責任者(CEO)はIOCの助言を待たずに決断したと説明。シドニーで記者団に対して「オーストラリア並びに世界の他の地域における(感染拡大の)状況を踏まえ、いま決断する必要があった。しかし、IOCはいまだに最終的な決定について検討を行っている段階だ」と述べた。
また、この決定は選手らに「確実性」を与えるとし、五輪の2021年までの延期に向けた機運を醸成するとの見方を示した。
AOCは同日の声明で、この決定は「選手の健康を第一に考え、選手とスポーツのために最善を尽くすという(IOCの)基本原則を反映している」と述べている。
国際オリンピック委員会(IOC)は22日、新型コロナの感染拡大を受け、7月24日から開催予定の2020年東京五輪について延期も含めた対策を検討すると発表。
これを受けてカナダも22日、20年東京五輪に選手団を派遣しない方針を示した。
延期を求める声が相次ぐ中、安倍晋三首相は23日、参議院予算委員会で、東京五輪について「完全な形での実施が困難な場合、延期の判断を行わざるを得ない」と認めた。
*内容を追加しました。
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